なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

大きくなったミカン

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上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。

少し見ぬ間にミカンが大きくなりました。もう色づくばかりです。

 

喫茶去

トスカニーニのミサソレムニスを聴く

 

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ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
アルトゥーロ・トスカニーニ&NBC交響楽団


異様な緊張感と強い意志に貫かれた『ミサ・ソレムニス』。
トスカニーニベートーヴェンは同じ時代のフルトヴェングラーの対極に位置する、贅肉をきっぱりと削ぎ落とした厳しい造形に、ラインのはっきりとした歌を乗せていくスタイル。大作『ミサ・ソレムニス』でもトスカニーニ流のベートーヴェン像は揺るぎなく、声楽陣も完全にコントロール下に置いた、身の引き締まるような緊張感と統一感は格別。1953年にセッション収録された『ミサ・ソレムニス』異色の名盤です。(メーカー資料より)

【収録情報】
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調 op.123


ロイス・マーシャル(ソプラノ)
ナン・メリマン(メゾ・ソプラノ)
ユージン・コンリー(テノール)
ジェローム・ハインズ(バス)
ロバート・ショウ合唱団(指揮:ロバート・ショウ指揮)
NBC交響楽団
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)

録音時期:1953年3月30,31日、4月2日
録音場所:ニューヨーク、カーネギー・ホール
録音方式:モノラル(セッション)


曲目リスト

ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123

第1曲 キリエ (MONO) ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123

第2曲 グローリア (MONO) ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123

第3曲 クレド (MONO) ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123

第4曲 サンクトゥス (MONO) ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123 第5曲 アニュス・デイ (MONO)


ベートーベンは1807年(交響曲第5番、6番の頃)にハ長調のミサ曲を書きました。この端正な作品についてベートーベンは(評判は芳しくなかったものの)「この曲をとりわけ心に留めています」 [letters, p.76]と述べていますが、1809年には「古い教会旋法においては敬虔さは神からのものであり、そうだとも、神がいつか私にそれを表現させてくれることを」[Kirkendale p.676]と、古典派とは異なる手法を用いる構想が芽生え、1818年には日記に「真の教会音楽を書くためには…すべての修道院の聖歌と、最も正確な翻訳と韻律によるあらゆるキリスト教会の詩篇と讃歌全般の節に目を通すこと」[thayer, p.715]と書くなど、新しい宗教音楽のあり方を考えていました。翌年、ルドルフ公の大司教就任の報が、これを実現する新たなミサ曲に着手する直接のきっかけになります。

ベートーベンは神を信じていたようですが、日記に「神は、非物質である。したがって彼はすべての観念を超えている」「世界の状況の中で秩序と美が輝き出るときには、神が存在する」など、バラモンヴェーダやカントの哲学書がしばしば引用されているように、かならずしもキリスト教(教会)的な神への信仰というわけではありませんでした。この曲も、ミサ式文の教義にではなく、そのテキストに現れる普遍的な神と地上の人間の表現を捉えて、音楽が付与されています。このためにベートーベンは、教会旋法ヘンデルらの技法をも取り入れ、またテキストの意味を象徴的に表現するモチーフを多用しながら、複雑で巨大な音楽を作り上げました。当初目指した大司教就任式での演奏には到底間に合わず、4年の歳月を傾けた渾身の作となります。

神は有るのか?

私は、有ると信じています。

アインシュタインも神は、サイコロを振らないと言ったりしているので信じていると思います。

ベートーヴェンは、懐疑的で、ミサソレムニスの作曲には、苦労したようです。

私もカソリックの言う神は、信じていません。

宇宙を創造した絶対的存在を神と呼べば

有ると信じているのです。

何か心にわだかまりを持ちながら、この曲を聴いています。

でも、鑑賞後は気持ちがスッキリします。


 喫茶去

ガーディナー指揮

ベートーヴェン ミサソレムニス

を聴く

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ベートーヴェン100 premium
ジョン・エリオット・ガーディナー/ミサ・ソレムニス


【UHQCD】【限定盤】【グリーン・カラー・レーベル・コート】【ベートーヴェン生誕250周年】
18世紀スタイルのオリジナル楽器によるオーケストラが、ベートーヴェン管弦楽作品を演奏する音楽的効果の斬新さは広く認められるようになりました。この分野の第一人者であるガーディナーベートーヴェン晩年の畢生の大作《ミサ・ソレムニス》を指揮したこのアルバムでは、独唱・合唱とオーケストラの織り成す清澄な音と敬虔な響きが虚飾やロマン主義的感情を排して、作品の持つ内的世界を見事に表出しています。(メーカー資料より)

【収録情報】
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123


シャルロッテ・マルギオーノ(ソプラノ)
キャサリン・ロビン(メゾ・ソプラノ)
ウィリアム・ケンドール(テノール
アラステア・マイルズ(バス)
モンテヴェルディ合唱団
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
指揮:サー・ジョン・エリオット・ガーディナー

録音:1989年11月 ロンドン


この演奏も素晴らしいです。

古楽器の演奏も見事です。

録音も良いのでお薦めです。


喫茶去

ケンペ指揮ベートーヴェン交響曲全集から英雄を聴く


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ベートーヴェン交響曲全集&序曲集(6CD組)
ケンペ指揮ミュンヘン・フィル

1971年12月~1973年6月ステレオ録音。交響曲全曲のほか、レオノーレ第3番、エグモント、プロメテウスの創造物序曲を収録。
演奏はどれもすでに定評あるもので、渋く底光りするような独特の音響による骨格造形も逞しいアプローチは実に魅力的。奇を衒ったところなど全くありませんが、密度の薄いところも全くないという、実にクオリティの高い全集で、何度聴いても飽きのこない内容です。

CD1
交響曲第1番ハ長調 作品21
交響曲第5番ハ短調 作品67『運命』

CD2
交響曲第2番ニ長調 作品36
交響曲第4番変ロ長調 作品60

CD3
交響曲第3番変ホ長調 作品55『英雄』
・『プロメテウスの創造物』序曲
・『エグモント』序曲

CD4
交響曲第6番ヘ長調 作品68『田園』
・『レオノーレ』序曲第3番

CD5
交響曲第7番イ長調 作品92
交響曲第8番ヘ長調 作品93

CD6
交響曲第9番ニ短調 作品125『合唱』

ウルズラ・コスズート(S)
ブリギッデ・ファスベンダー(A)
ニコライ・ゲッダ(T)
ドナルド・マッキンタイアー(B)
ミュンヘン・モテット合唱団
ミュンヘンフィルハーモニー合唱団
ハンス・ルドルフ・ツェベライ(合唱指揮)
ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団
ルドルフ・ケンペ(指揮)

 

この全集は、普段着のベートーヴェンを聴くことができます。

特に特徴がある演奏ではありません。

ベートーヴェン交響曲は、いいなぁと感じる演奏です。

どの曲を聴いても良いなぁと思います。

英雄もそうでした。

ハナシュクシャ

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上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。

我孫子市民農園に咲いていた白い花です。

ハナシュクシャのようです。

ハナシュクシャは、晩夏から秋にかけて、大きな長楕円形の葉を互い違いにつけた茎(偽茎)先の苞の間から、夕方になると香りのよい白い花が穂状に咲くとのことです。

7月23日の誕生花は、英名のginger(ショウガ)とは別種の香り豊かなハナシュクシャ(花縮砂)、ジンジャーです。

花の名は、英名のginger lily、white gingerの略で、白百合や白い花色から名づけられ、gingerはラテン語のgingiberに由来する。

学名のHedychium coronariumは、属名がギリシャ語のhedys(甘い香り)とchion(雪)で、雪のように白く甘い香りの花から、種小名はラテン語の coronarium(花の冠、花輪で飾る)とのことです。


喫茶去

Yahoo!ニュースによれば

ファーウェイは、携帯事業から撤退するかもしれません。

以下にそのまま記載します。(8月30日発)


ファーウェイ、米禁止令が発効される9月15日以降、携帯電話事業から撤退の恐れ


ファーウェイに対する米国の禁止令が発効されるまであと15日。

8月30日、Apple製品などスマホ情報に精通するアナリスト、ミンチークオ氏(Ming-Chi Kuo)氏が、「天風国際証券(TF International Securities)」のWeChat公式アカウントにて、ファーウェイのサプライチェーンに関する分析レポートを発表した。

それによると、「9月15日以降、ファーウェイはスマートフォンの部品を調達できるかどうかに関わらず、競争力と市場シェアで影響を受ける。最低でも市場シェアが減少し、最悪の場合は携帯電話市場から撤退することになるだろう」という。

米調査会社「IDC」のレポートによると、2020年第2四半期の世界のスマートフォンの出荷台数は前年同期比16%減少したが、ファーウェイはサムスン(5420万台)よりも多い5580万台を出荷し、世界シェア20%を獲得し、出荷台数で世界1位に輝いた。 しかし、今後ファーウェイが部品不足により出荷台数を減少させれば、市場シェアを失うことになる。

世界のスマホ市場が大きく変動するかもしれません。

これからのニュースに注意する必要性が増しています。


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エリー・ナイの
ブラームス作曲
ピアノ協奏曲第2番
を聴く

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エリー・ナイというピアニストの経歴は、1882年9月27日、デュッセルドルフ生まれのピアニストだそうです。

以下、ネットの情報から作成しました。

1968年3月31日、バイエルンにて没。

ケルン音楽院でイシドア・ヴァイス、カール・ベトヒャーに学ぶ。

1903年からウィーンでレシェティツキー、ザウアーの元で研鑚を積み、ウィーンでのデビューを果たす。
その後ケルンに戻り、母校で教鞭をとる傍ら、1908年からソリストとして本格的な活動を開始する。作曲家のレーガーとの親交もあり、また名ヴァイオリニストのブッシュとの二重奏を初めとする室内楽の分野でも活躍した。

ナチスの台頭後はヒトラーと近い存在であったため“総統のピアニスト”などと呼ばれ、戦後はキャリアに恵まれなかった。

しかし、ドイツ古典派・ロマン派、とりわけベートーヴェン作品の演奏には定評があり、高く評価された。

このCDは、

ブラームス作曲

ピアノ協奏曲第2番変ロ長調op.83

です。

55年のライプツィヒにおけるライヴ録音ですが、ピアノのタッチがとても鮮明でオケの録音も見事です。

コンヴィチュニーとゲヴァントハウス管弦楽団も緊張感ある素晴らしいサポートをしています。

この曲の名盤と思います。

彼女は、アルゲリッチよりも女傑だそうで、太い腕でブラームスのこんな大曲も楽々演奏しています。

70歳を超えているのに、しなやかで豪快な演奏で驚きます。

バックハウスに決して、ひけをとりません。

昔は、凄い女流のベートーヴェン弾きがいたようです。この曲はブラームスですが・・・

エリー・ナイ(P) フランツ・コンヴィチュニー指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

色濃くなったコスモス

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上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。

9月5日我孫子市民農園のコスモスです。秋になってコスモスが色濃くなってきました。

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伝説の宇和島ライブ1

ハイドシェックのピアノ演奏

を聴く

今は、廃盤のようですが、久しぶりに聴いてみました。

ため息が出るほど素晴らしい演奏でした。

このライブ演奏のテンペストは、他の追随を許さない名演です。


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ハイドシェック / 伝説の宇和島ライヴ(4タイトル)
1990年代前半にテイチクから発売され、一世を風靡したハイドシェックの「宇和島ライヴ」。伝説の名演の誉れ高いものの、幻のアルバムとして長く入手困難だった同シリーズが復活します。宇野功芳氏が「レコード史上に燦然と輝く不滅の記録」と絶賛し、いずれもCDチャートの1位となった名盤。さながら鬼神が乗り移ったような凄絶さは、今日でも全く色褪せることない衝撃を与えてくれます。日本語解説書付。
このCDはキングインターナショナルが音源を買い取り、独自に国内プレスしたものです。海外盤や他社盤は存在いたしません。

KDC5(宇和島ライヴ1)
「この録音を初めて耳にしたときは体中汗びっしょりになってしまった。レコード史上に燦然と輝く不滅の記録と絶讃したい。(宇野功芳)」
モーツァルトピアノソナタ第12番ヘ長調 K.332
ベートーヴェンピアノソナタ第17番ニ短調テンペスト
シューベルト即興曲 変ロ長調 D.935-3
ドビュッシー:版画
ヘンデルアダージョ組曲第2番より)
ヘンデルクーラント組曲第9番より)
ストラヴィンスキー:ピアノ・ソナタ
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
録音:1989年9月22日

 

喫茶去

ハイドシェック 

ベートーヴェン ピアノソナタ全集


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の中のテンペストを聴く

 

ハイドシェックベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集(8CD) 


このCDは、それほどの名演ではありません。

バックハウスやケンプなどの全集とは比較になりません。

宇和島ライブから期待して聴くと拍子抜けします。


1969-73年ステレオ録音。自由奔放にして繊細、典型的な天才肌として知られるフランスのピアニスト、エリック・ハイドシェックが30代の時にレコーディングしたベートーヴェンソナタ全集。ドイツ系の先祖を持ち、パリ音楽院の卒業試験に『ハンマークラヴィーア・ソナタ』を選び、コンサート・デビューでも同曲を弾いて大成功を収めたというハイドシェックは、フランスのピアニストとしては異例なほどベートーヴェンに深く傾倒し、現代屈指のベートーヴェン演奏家として知られています。
天性のものといえる目覚しい感性の閃きと、大ピアニスト、アルフレッド・コルトーから受け継いだテンポ・ルバートの秘術を自在に駆使した他に例のないそのピアニズムは、弾き盛りの時期におこなわれたこの録音からも強烈に感じとることができます。個性的な名演揃いといえるでしょう。

・ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調op.2-1
・ピアノ・ソナタ第2番イ長調op.2-2
・ピアノ・ソナタ第3番ハ長調op.2-3
・ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調op.7
・ピアノ・ソナタ第5番ハ短調op.10-1
・ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調op.10-2
・ピアノ・ソナタ第7番ニ長調op.10-3
・ピアノ・ソナタ第8番ハ短調op.13『悲愴』
・ピアノ・ソナタ第9番ホ長調op.14-1
・ピアノ・ソナタ第10番ト長調op.14-2
・ピアノ・ソナタ第11番変ロ長調op.22
・ピアノ・ソナタ第12番変イ長調op.26
・ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調op.27-1
・ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調op.27-2『月光』
・ピアノ・ソナタ第15番ニ長調op.28『田園』
・ピアノ・ソナタ第16番ト長調op.31-1
・ピアノ・ソナタ第17番ニ短調op.31-2
・ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調op.31-3
・ピアノ・ソナタ第19番ト短調op.49-1
・ピアノ・ソナタ第20番ト長調op.49-2
・ピアノ・ソナタ第21番ハ長調op.53『ワルトシュタイン』
・ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調op.54
・ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調op.57『熱情』
・ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調op.78
・ピアノ・ソナタ第25番ト長調op.79
・ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調op.81a『告別』
・ピアノ・ソナタ第27番ホ短調op.90
・ピアノ・ソナタ第28番イ長調op.101
・ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調op.106『ハンマークラヴィーア』
・ピアノ・ソナタ第30番ホ長調op.109
・ピアノ・ソナタ第31番変イ長調op110
・ピアノ・ソナタ第32番ハ短調op.111

エリック・ハイドシェック(p)

録音:1967-73年 パリ、サル・ワグラム[ステレオ]

若い頃弾いたテンペストです。コルトーの弟子だけに華やかなピアノ演奏です。

元気いっぱいのテンペストです。

この演奏も素敵でした。名演です。

宇和島の原型はここにあるのかもしれません。

私は、華やかな演奏のこの全集は、ちょっとまとまりがない感じですが、嫌いではありません。

曲によってかなり出来にムラがありワルトシユタインや熱情は、少し物足らなくベートーヴェンらしくないように思います。

初期の作品の演奏は、並の演奏のように思います。

 

 

喫茶去

メンゲルベルク指揮のベートーヴェン交響曲全集を聴く


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今日は、古くて新しいベートーヴェン交響曲全集を聴いてみました。

私はメンゲルベルクベートーヴェン交響曲全集はすでに3種類持っていますが、やはり年代もので、録音がよくありません。

そこで新しく復刻されたCDを購入して聴いてみました。

 

以下は、このCDの宣伝文句のまま掲載しました。

 

伝説的なメンゲルベルクベートーヴェンが音質を向上させて今、蘇る!'77年発売時のアナログ・マスターより最新デジタル化。

メンゲルベルクベートーヴェンは、今から約75年前の演奏でありながらも、未だにクラシックの至宝とも謳われる偉大な遺産です。ベートーヴェン演奏が'70年代くらいから徐々に変容していくなか、それ以前、とりわけ戦前や戦中の演奏史に関しては今では様々な音源が出回っているとはいえ、このメンゲルベルクによる1940年の一連のライヴは単なる一過性の記録などではなく、明らかにその時代に存在しており根付いていた重要なスタイルなのです。懐かしむ方も多いかも知れませんが、もしこの演奏をじっくり聴いたことが無い若い方や演奏家の方々が今これらを聴くと、逆に触発されるかも知れません。それだけの確固たるスタイルを確立していた彼らのベートーヴェンは、決して古くはなく、新たな感動を呼ぶことは間違ありません。これらの録音は第3番を除いて放送録音(ライヴ)として収録されていたもので、'60年代に単独でLPとして発売されました。その後'77年のベートーヴェン没後150年企画として、欠けていた第3番のテレフンケン音源を加えて、交響曲全集としてまとめられたものです(第3番もライヴで収録されたものの一部の楽章の録音に失敗したと言われています)。今回使用しましたマスターは、この'77年時にLPで発売された際に使われたアナログ・マスターであり(現在は本国のユニバーサルが所蔵)、これまで海外の輸入CDや国内盤で使われたマスターと元は同一と思われますが、今回のハイビット・ハイマスタリング(192kHz,24bit)による新規のデジタル化の効果は絶大で、曲により程度の差はありますが聴き比べると、鮮明さが増しさらに特定のノイズが低減したため、より近くで聴くような臨場感ある演奏が迫ってきます。これによりメンゲルベルクが目指したベートーヴェン演奏の全貌が、以前にも増して堪能できます。メンゲルベルクはリハーサルを徹底的に行ったことでも知られており、即興や感興に支配されない音楽を目指していたと思われます。このベートーヴェン演奏においても綿密なテンポ設定、巧みな強弱とアゴーギクの効果は、このコンビならではと思わせます。濃厚なロマンティシズム、極端なポルタメントリタルダンドに象徴されがちですが、新旧のスタイルを超越して示されるこれらの演奏には様々な要素が強固に積み重ねられて構築されており、練りに練られた見事なベートーヴェンを聴くことができます。解説書には、新規で満津岡信育氏による序文解説を掲載しました。明晰な解説は読みごたえ十分です。

また、今回の復刻では演奏開始前や楽章間の演奏会場の音を極力復活させました。アナログテープに残されていた当時の雰囲気がより伝わってきます。一部には指揮台をメンゲルベルクが指揮棒で叩く有名な音も収録されており、音質が改善したこともあって、演奏会自体の臨場感が増している点も大きなポイントです。CD復刻としての決定盤を目指しました。
タワーレコード (2015/09/09)
収録内容
構成数 : 5枚

【収録曲】
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:
<DISC1>
1. 交響曲 第1番 ハ長調 作品21
2. 交響曲 第3番 変ホ長調 作品55 《英雄》
<DISC2>
3. 交響曲 第2番 ニ長調 作品36
4. 交響曲 第6番 へ長調 作品68 《田園》
<DISC3>
5. 交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
6. 交響曲 第5番 ハ短調 作品67 《運命》
<DISC4>
7. 交響曲 第7番 イ長調 作品92
8. 交響曲 第8番 へ長調 作品93
9. 歌劇《フィデリオ》序曲 作品72c
<DISC5>
10. 交響曲 第9番 ニ短調 作品125 《合唱》

【演奏】
トー・ファン・デル・スルイス(ソプラノ)、スーゼ・ルーヘル(アルト)、ルイ・ファン・トゥルダー(テノール)、ウィレム・ラヴェッリ(バリトン)
アムステルダム・トーンクンスト合唱団、 オランダ王立オラトリオ協会合唱団
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
ウィレム・メンゲルベルク(指揮)

【録音】
1940年4月14日(1)、4月18日(6,8)、4月21日(3,4)、4月25日(4,7)、5月2日(10)、11月28日(9)
アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ録音)
1940年11月11日(2) アムステルダム、コンセルトヘボウ

 

聴きやすくなったCDで古い時代の音が鑑賞できるのは素晴らしいことです。

古き良き時代の男性的で濃厚なベートーヴェン交響曲全集でした。

千両役者が[見得を切る]ような演奏です。
 これから秋の夜長の嬉しみができました。

 

モンキチョウ

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上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。

9月5日我孫子市民農園の農道の草に止まっているモンキチョウです。

農園を元気に飛びまわっていました。

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レイポヴィッツの芸術より
ベートーヴェン交響曲全集を聴く

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ルネ・レイボヴィッツの芸術(13CD)

快速テンポのベートーヴェン全集や、大胆不敵な『禿山の一夜』で人気を博した指揮者、ルネ・レイボヴィッツのステレオ録音を集めたボックスがイギリスのスクリベンダム・レーベルから登場。
レイボヴィッツ[1913-1972]は幼い頃にヴァイオリンを学び、10代でシェーンベルクヴェーベルンに作曲を師事、1933年にパリに移住してからは、ラヴェル管弦楽法を、モントゥーに指揮方法を師事しますが、第二次大戦のため、指揮者としての活躍の場には恵まれず、作曲家、理論家、教育者としてまずキャリアをスタート。ヘンツェやブーレーズの師としても知られる人物ですが、本業はやはり指揮者。
今回、スクリベンダムでは、指揮者レイボヴィッツに光を当て、RCAやデッカのスタッフなどによるその鮮明なステレオ録音を、CD13枚分集めてボックスセットとしました。
入手困難なものも多かったので、このお買得ボックス化は歓迎されるところです。

【収録内容】
代表作でもあるロイヤル・フィルとのベートーヴェン交響曲全集は、半世紀以上も前に、ベートーヴェンメトロノーム記号を守って快速テンポで演奏したもので、その俊足なテンポ設定(第9のアダージョが12分28秒!)と、克明な各パートがつくりあげる明晰なテクスチュア構成は、ベートーヴェンの音楽から爽快で心地よい刺激成分を引き出しており、格別な楽しさをもたらしたものとしても有名でした。
マニアにはよく知られているRCA録音の『展覧会の絵』と『禿山の一夜』も聴きものです。『禿山の一夜』は、通常のリムスキー=コルサコフ版に大改変を加えた問題作で、昔から有名な存在。カットや楽器の変更、追加、極端なステレオ効果など、目立つ部分を数え上げるときりがありませんが、中でも最も大きなものはクライマックスでのウィンド・マシーンの登場と、コーダでの大胆過ぎる変更ぶりでしょう。

レイポヴィッツ指揮のベートーヴェン交響曲全集は、私のベートーヴェン交響曲全集の原点です。
私が、最初に購入したベートーヴェンの全集がレイポヴッツ指揮のLPでした。

当時のリーダーズ・ダイジェストで買いました。

リーダーズ・ダイジェストは、アメリカの会員制の通信販売会社(出版社)です。

リーダーズ・ダイジェスト社は、ステレオ初期に自社企画のクラシックLPも取り扱っており、数々の名盤を世に送り出したのは有名な話。

クラシックのLPを、高いステイタスを持つアイテムとして捉え、サウンド・クオリティを重視したリーダーズ・ダイジェスト社は、その制作を高音質で知られた米RCAに依頼したのです。

さらに、RCAは当時、英DECCAと提携関係にあったため、この録音のように、プロデューサーがRCAのチャールズ・ゲルハルト(ガーハート)、エンジニアがDECCAのケネス・E・ウィルキンスンというような夢の組み合わせが実現できたわけですが、実際、このコンビが達成したサウンド・クオリティには素晴らしいものがありました。

【収録情報】
ベートーヴェン
交響曲第1番ハ長調作品21
交響曲第2番ニ長調作品36
交響曲第3番変ホ長調作品55『英雄』
交響曲第4番変ロ長調作品60
交響曲第5番ハ短調作品67『運命』
交響曲第6番ヘ長調作品68『田園』
交響曲第7番イ長調作品92
交響曲第8番ヘ長調作品93
交響曲第9番ニ短調作品125『合唱』

 インゲ・ボルク(S)
 ルート・ジーヴェルト(A)
 リチャード・ルイス(T)
 ルートヴィヒ・ヴェーバー(Bs)
 ビーチャム・コーラル・ソサエティ
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
 ルネ・レイボヴィッツ(指揮)

 録音時期:1961年4~6月
 録音場所:ロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホール
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
 プロデューサー:チャールズ・ゲルハルト(ガーハート)(RCA
 エンジニア:ケネス・E・ウィルキンスン(DECCA)

このLPを擦りきれるほど毎日聴きました。

その後、数えきれないほどベートーヴェン交響曲全集を買いました。

現在、100セット以上のCDは、あるはずです。

この次に買ったのは、トスカニーニベートーヴェン交響曲全集(LP)でした。

どちらも高速の指揮です。

私のベートーヴェン演奏の基準は、この二つの全集だと思います。

この演奏を聴くと心が沸き立ちます。
また、いつ聴いてもわくわくします。
これからも何度も聴くと思っています。

実りの秋

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上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。

9月5日手賀沼湖畔の田んぼの稲も実ってきました。実りの秋がやって来ました。とても悦んているのが雀たちです。

たくさんの雀が稲穂の上を飛び回っていました。

喫茶去

ナットのテンペストを聴く


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ピアニストとしては、明晰なタッチと透徹した造形美を誇るイーヴ・ナットがその最晩年の1953年〜55年に残した名演として世界的に評価の高いベートーヴェン全集です。

イヴ・ナットは1890年12月29日、南フランスのベジエに生まれ、1956年8月31日にパリで没したピアニストです。

 

演奏の素晴らしさは万人が認める通り。中期~後期は勿論、ベートーヴェンの初期のソナタ群がこれほどまでの名曲だったことに改めて気づくと思います。

 

イヴ・ナットはフランス人でありながら、ベートーヴェンシューマンの曲を得意としていました。

 

イヴ・ナットのベートーヴェンは、優美な演奏で安定感を感じることができます。
イヴ・ナットはソロだけでなく室内楽の世界にも熱中し、ティボーやエネスコ、イザイといった巨匠たちと各地で共演を繰り広げ、作曲家の意図する核心に迫り続けていました。

 

ナットのベートーヴェンはこうした室内楽で培った経験の集大成。とても思索的、内省的なベートーヴェンですが、ドイツ系の奏者シュナーベルバックハウスと違ってギリギリで抑制の利いた造形感覚が素晴らしいのです。

 

極めて洗練された優美なベートーヴェンです。


音質もほとんどがモノラル後期のものだけに聴きやすい水準にあり、幸いな事は録音技師にアンドレ・シャルランを迎えた事でモノーラルでありながら、そのピアノの音は瑞々しく気品があり現在聴いても全く古臭さを感じさせない優秀録音です。

 

ベートーヴェンの創作活動において、ピアノ・ソナタは最も重要なジャンルの一つ。19世紀前半におけるピアノという楽器の発展の中で、彼はピアノ音楽の新しい表現方法を追求しました。

 

“ピアノの新約聖書”と称される32曲のピアノ・ソナタは、ピアニストのみならず、ピアノに関わる全ての人間にとって避けて通ることができない、今なお燦然と輝く存在です。

 

テンペスト』の名で知られる第17番は、3楽章全てがソナタ形式というユニークな構成。第1楽章はテンポや強弱の急激な変化や朗詠調のレチタティーヴォなど、まるで朗読を聞いているような大胆な楽想が特徴的。抒情的な第2楽章を挟んで、第3楽章は騎馬の足音から思いついたと言われる16分音符の音型が内なる情熱を孕みながら全編を疾走する、暗い劇的な音楽が本当に美しいです。

 

なお、『テンペスト』という通称は、弟子のアントン・シンドラーがこの曲とピアノ・ソナタ第23番の解釈を尋ねた時、ベートーヴェンが「シェイクスピアの『テンペスト』を読め」と答えたとされるところに由来しているそうです。



 

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カーゾンの皇帝を聴く


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ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73《皇帝》

サー・クリフォード・カーゾン(ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ハンス・クナッパーツブッシュ

グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 作品16

サー・クリフォード・カーゾン(ピアノ)
ロンドン交響楽団
指揮:エイヴィン・フィエルスタート

録音:1957年6月 ウィーン、1959年6月 ロンドン
《デッカ・オリジナル・リマスタリング

イギリスが生んだ20世紀の名ピアニスト、カーゾンの端正な造型感覚と品格ある演奏を聴くアルバム。《皇帝》は悠揚迫らぬクナッパーツブッシュが指揮する、重厚で芯のしっかりしたウィーン・フィルハーモニーのサウンドも聴きもので、これはデッカのステレオLP第1回新譜の1枚となった記念すべき録音にあたります。(ユニバーサルクラシックス

品のある端正な演奏の皇帝です。

カーゾンもクナもウィーンフィルも一体となって堂々として雄大な演奏でした。

グリーグのピアノも素敵でした。

 

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ベートーヴェン/交響曲全集
アーノンクール:指揮
ヨーロッパ室内管弦楽団


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の中から交響曲7番

を聴く

 

この全集CDは、ニコラウス・アーノンクール指揮、ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏を収録した1990、91年ライヴ録音盤です。

 

ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第7番」
指揮:ニコラウス・アーノンクール(Nikolaus Hamoncount)
管弦楽:ヨーロッパ室内管弦楽団
収録:1990-91年オーストリアグラーツ、ステファニエンザールでのライヴ録音

とても素敵な7番です。この全集は気に入っているので、よく聴きますが7番は特にお気に入りです。軽快で録音も優秀で楽しく聴くことができました。

 

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シュタルケル無伴奏チェロを聴く


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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
ヤーノシュ・シュタルケル Janos Starker (Cello)
1992年6月19,20,22-24日 New York,アメリカ芸術文化アカデミー

フルニエとは別な味わいの無伴奏チェロ組曲でず。

シュタルケル無伴奏組曲全集の4回目の録音で、若い頃の凄さはありませんが、落ち着いた端正な演奏でとても素敵でした。

 

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ギレリスのテンペストを聴く


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ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ選集(12CD)
エミール・ギレリス

1972-85年、ステレオ&デジタル録音。旧ソ連の巨匠ピアニスト、エミール・ギレリス[1916-1985]がDGに残したベートーヴェンのピアノ作品レコーディングを集大成したボックス・セット。彼の突然の死によって、ソナタ全集としては5曲を残して未完に終わったとはいえ、ここに収められた27曲は「ベートーヴェン演奏の最高の指針」などなど折り紙付きの名演揃いです。
ここでの力強いタッチ、自信に満ちた表現と堅牢な構築性、そして抑制の効いた男性的な抒情性にはただただ聴き惚れるほかありません。本当に素晴らしいセットです。

ディスク: 1
ピアノ・ソナタ 第2番 イ長調 Op.2-2
ピアノ・ソナタ 第4番 変ホ長調 Op.7
ディスク: 2
ピアノ・ソナタ 第3番 ハ長調 Op.2-3
ピアノ・ソナタ 第15番 ニ長調 Op.28「田園」
ディスク: 3
ピアノ・ソナタ 第5番 ハ短調 Op.10-1
選帝侯ソナタ 第1番 変ホ長調 WoO.47-1
選帝侯ソナタ 第2番 ヘ短調 WoO.47-2
ディスク: 4
ピアノ・ソナタ 第6番 ヘ長調 Op.10-2
ピアノ・ソナタ 第10番 ト長調 Op.14-2
ピアノ・ソナタ 第11番 変ロ長調 Op.22
ディスク: 5
ピアノ・ソナタ 第7番 ニ長調 Op.10-3
エロイカ」の主題による15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 Op.35
ディスク: 6
ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 「悲愴」
ピアノ・ソナタ 第13番 変ホ長調 Op.27-1
ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
ディスク: 7
ピアノ・ソナタ 第12番 変イ長調 Op.26
ピアノ・ソナタ 第16番 ト長調 Op.31-1
ピアノ・ソナタ 第25番 ト長調 Op.79
ディスク: 8
ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト
ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調 Op.31-3
ディスク: 9
ピアノ・ソナタ 第19番 ト短調 Op.49-1
ピアノ・ソナタ 第20番 ト長調 Op.49-2
ピアノ・ソナタ 第29番「ハンマークラヴィーア」
ディスク: 10
ピアノ・ソナタ 第21番「ワルトシュタイン」
ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調「情熱」
ディスク: 11
ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調「告別」
ピアノ・ソナタ 第27番 ホ短調 Op.90
ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 Op.101
ディスク: 12
ピアノ・ソナタ 第30番 ホ長調 Op.109
ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調

今日はテンペストを聴いてみました。

瞑想的な楽句と嵐のような走句との対比が見事な効果を示す、初期の創作活動の最後を飾る《テンペスト》です。

私は、ケンプの弾くテンペストベートーヴェンの友達のように弾く演奏も好きですが、ギレリスのテンペストの特徴をよく表現しているような演奏にも惹かれます。

芙蓉

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上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。

 

芙蓉は、中国、台湾、日本南部に自生する落葉低木です。樹高1.5~3mに生長し、夏になるとピンクや白の花を咲かせます。花は、直径10~15cmと大輪で、朝に開き、夜にはしぼむことが特徴です。

日本では室町時代から鑑賞されていたそうです。

♪♪

芙蓉の雪の精をとり
芳野の花の華を奪い
清き心の益良雄が
剣と筆をとり持ちて
一たび起たば何事か
人世の偉業成らざらん


一高の寮歌「ああ玉杯に花うけて」の2番の歌詞です。

 

芙蓉は、由来は不明ですが、しばしば富士山の美称として使われるとのこと。

 

龍野出身の矢野勘治が作詞した、この旧第一高等学校東寮々歌(嗚呼玉杯に花うけて)の2番の歌い出しは、「芙蓉の雪の精を取り」ですが、この芙蓉は、花ではなく富士山とのことです。

 

また、旧富士銀行を中心とした企業グループを芙蓉グループと呼んでいたのもそのためだそうです。

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アンセルメ指揮のベートーヴェン交響曲全集より運命を聴く


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アンセルメは、バレエ音楽チャイコフスキー3大バレエやストラヴィンスキー3大バレエなど)やロシア音楽(プロコフィエフボロディンなど)・フランス音楽(ベルリオーズラヴェルドビュッシーなど)を得意としている指揮者なとして有名ですが、意外や意外、本人はドイツ音楽も得意としていて特にベートーヴェンは崇拝的な感覚だったと言っています。

彼の指揮者デビューもベートーヴェン交響曲第5番「運命」を指揮しています。

当時のスイス・ロマンド管は管が素晴らしいです、特に木管が。それがとてもフィットしています。

アンセルメらしく軽快で明るくハ短調交響曲を見事に演奏しています。

[苦悩から歓喜へ]など考えない素敵な運命です。

CD3の次曲の田園もとても良い気分になる演奏です。

 

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最近、拾い読みしながら気楽に

単行本

アインシュタインの遺産

を読んでいます。


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最近、本を整理していたら、いつ買ったのか記憶が無いのですが、この本が出てきたので、拾い読みしています。

アインシュタインの子供の頃からの話など面白く、彼の理論も素人向けにわかりやすく書いているので、ページを開きその箇所から気楽に読んでいます。

 

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立川清登の歌声を聴く


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曲目リスト
荒城の月
平城山
野の羊
初恋
出船の港
鉾をおさめて
砂山
ペチカ
かごかき
待ちぼうけ
赤とんぼ
叱られて
出船
富士山みたら
あわて床屋
箱根の山
雪の降る町を
四季の歌

懐かしい立川清登の歌声を聴きました。

立川清登は、仲間うちでは、ターちゃんど呼ばれていたようです。

私も子供のころターちゃんとかター坊とか呼ばれてきました。

ですから立川清登は、非常に親近感を持っています。

日本の歌も大好きなので、このCDは気に入っています。

 

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ヨッフムベートーヴェン交響曲全集より1番2番。聴く


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ベートーヴェン交響曲全集(5CD)
ヨッフム&コンセルトヘボウ管

EMIとDGにもベートーヴェン交響曲全集のレコーディングを残しているドイツの巨匠、オイゲン・ヨッフム。EMI盤は1976年から1979年にかけてロンドン交響楽団を指揮したステレオ録音、DG盤は1952年から1961年にかけてベルリン・フィル(2・3・4・6・7・8)、バイエルン放送交響楽団(1・5・9)を指揮したモノラル、ステレオ混在の録音で、その中間に位置するPHILIPS盤は、1967年から1969年にかけてコンセルトヘボウ管弦楽団を指揮してステレオ録音されています。このコンセルトヘボウ盤は、録音技術、オーケストラの技術、ホールの音響という重要な条件が、3種の中で最もバランス良く整った全集と思われますが、これまで個別に様々な形で単売されていたものは現在どれも入手できず、また、CDで全集としてまとめられるのは今回が初めてとなります。
ヨッフムはコンセルトヘボウ管と同じ頃にベートーヴェンの序曲集や荘厳ミサ、ブルックナーの第5番(ライヴ)などもレコーディングしており、それらもベートーヴェン交響曲全集同様、名演として知られていました。

1番2番とも他のヨッフムの全集と比較すると一押しの名演です。

あまり名演なので3番8番も聴いてしまいました。素晴らしい演奏です。

時間が許せば全曲聴きたくなります。

私は、この全集は、ベートーヴェン交響曲全集としても名盤だと思っています。当時のコンセルトヘボウの音は素晴らしいです。

ゆったりと品よくオケを鳴らしています。心温まるベートーヴェンです。

手賀沼のコブハクチョウ親子

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上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。

9月5日手賀沼コブハクチョウの親子です。子供も大きくなりました。親と見分けがつけにくくなりました。草に遮られて他の子供たちは見えませんが、ちゃんといますのでご安心下さい。

 

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チャイコフスキーピアノ三重奏曲イ短調Op.50「偉大な芸術家の思い出に」
 ギレリス(Pf)、コーガン(Vn)、
 ロストロポーヴィチ(Vc)
 日本ビクター VICC-2029


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を聴く

秋らしく、この曲を聴いてみました。

このCDは、モノラルですが、名演中の名演として知られています。

私は、この演奏を45年前NHKFMで聴いてこの曲の虜になりました。

当時、LPが廃盤でそのLPに巡り合うのに何年もかかりました。

見つかる時は、見つかるもので3枚も入手していました。

LPを処分した時、それらのLPも手放しました。

CDでも聴きたくなり、探してみました。セットものでありました。

それを買い求め聴いていました。

その印象を以前のブログで掲載しました。

このCDのセットは、現在も時々聴いています。

その後、1枚だけのCDを入手したので、その後はこのCDでよく聴いています。

このCDも廃盤なので貴重かもしれません。

それはともかく、いつ聴いても素晴らしい演奏です。

 

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ブリュッヘン指揮のベートーヴェン交響曲全集
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より第九を聴く。

かつてPHILIPSで制作したベートーヴェン交響曲全集は、1984年から1992年にかけて録音されたものだったので、今回の全集は久しぶりの録音ということになります。
ブリュッヘンベートーヴェンを得意としており、実演では数多く指揮しているので、再録音の登場にこれだけ時間がかかったのは意外でもありますが、その分、楽しみが大きいと言えるかもしれません。
前回はピリオド楽器オーケストラ黎明期の録音であり、今回はベートーヴェン演奏のピリオド化が常態となった時代の録音ということで、周辺環境が大きく異なるほか、ブリュッヘン自身の解釈変化や楽員の違いなども当然あると思われるので、演奏内容への興味は尽きないところです。(HMV)

【収録情報】
ベートーヴェン交響曲全集
Disc1(2011年10月6日)
交響曲第1番ハ長調Op.21
交響曲第3番変ホ長調Op.55『英雄』

Disc2(2011年10月9日)
交響曲第2番ニ長調Op.36
交響曲第4番変ロ長調Op.60

Disc3(2011年10月10日)
交響曲第6番ヘ長調Op.68『田園』
交響曲第5番ハ短調Op.67『運命』

Disc4(2011年10月11日)
交響曲第8番ヘ長調Op.93
交響曲第7番イ長調Op.92

Disc5(2011年10月16日)
交響曲第9番ニ短調Op.125『合唱付き』

レベッカ・ナッシュ(ソプラノ)
ウィルケ・テ・ブルンメルストローテ(メゾ・ソプラノ)
マルセル・ビークマン(テノール
ミヒャエル・テーフス(バス)
18世紀オーケストラ
ラウレンス・コレギウム&カントライ
フランス・ブリュッヘン(指揮)

録音時期:2011年10月
録音場所:デ・ドゥーレン(ロッテルダム
録音方式:デジタル(ライヴ)
エンジニア&プロデューサー:スタジオ・ファン・シュッペン
エグゼクティヴ・プロデューサー:シーウヴェルト・フェルスター、カルロス・セスター
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND


この第九は、ブリュッヘン & 18世紀オーケストラが2011年にレコーディングしたものですが、聴きなれた近代のオーケストラによる第九とは明らかに違っていることがたいへん珍しく、興味深いものです。


まず、古楽器を使用していることで、各楽器の音色が現代のものとかなり違うことがはっきり聴き取れます。

 

とくに顕著なのはフラウト・トラヴェルソ(現代のフルートの前身にあたる木製の横笛)の温かみのある音色です。

 

ブリュッヘン自身、この楽器の名手でもあったので、細かい指示を与えたのかも知れなません。

 

またホルンはノーバルブのものを使用しているために音色が素朴なことに加え、機動性が悪いことがかえってひとつの味になっているように思えます。

 

モダン楽器の演奏との違いが分かる興味深い第九です。

 

ブリュッヘンも頑張って見事な演奏をしています。非常にオーソドックスな演奏です。

 

私は、しっとりとした素朴な、この第九にも惹かれますが、どちらかというと、モダン楽器の演奏の第九のほうが好きです。