なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

薔薇-アンドレ ル ノートル

秋の爽(さわ)やかな光を浴びて、バラ園がほのかな香りを漂(ただよ)わせています。

「アンドレ ル ノートル」との標識が、ついたバラの前で、つい立ち止ってしまいました。
上品なバラです。その標識の説明によれば

「柔らかい杏色の大輪花をつぎつぎに咲かせる芳香の素晴らしいバラです。
17世紀の仏ベルサイユ宮殿のフランス式庭園の設計者に由来します。
2001年   : フランス : メイアン 社 作出
Antiqe Touche Rosesアンティークタッチ ローズ」
と書いてありました。

「薔薇(ばら)深く ぴあの聞ゆる 薄月夜(うすづきよ)」 (正岡子規


閑話休題 チャイコフスキーピアノ三重奏曲イ短調作品50 偉大な芸術家の思い出に」 

チャイコフスキー作曲のこの曲も私の大好きな曲のひとつです。この曲は、1881年から1882年にかけて作曲された。ニコライ・ルビンシテインへの追悼音楽で、2楽章の構成でありながら、演奏時間が、45分以上かかるかと思われるほど長大な個性的なものです。冒頭、ピアノの和音を背景にして、次いでチェロとヴァイオリンが、第一主題を情感豊かに演奏していきます。チャイコフスキーらしく、とても印象的な出だしで、始めから感動します。

この曲を最初に聴いたのは、20年以上前のNHKFM放送のリクエスト番組です。当時の番組の進行役は、川上アナウンサーでした。モノラルのLPの演奏でした。演奏は、ギレリス(P)、コーガン(V)、ロストロポーヴィッチ(Vc)の1952年の録音の白熱した演奏でした。川上アナウンサーの「この素晴らしい演奏はモノもステレオもないですね。」と言ったことを、いまだに記憶しています。私は、こんなスケールの大きいロシアの憂愁を強く感じさせる演奏に衝撃をうけました。すぐさま、このLPを買おうとしましたが、そのとき、すでに廃番となっていて、買えませんでした。

会社の帰りに、中古レコード店を、毎日探し歩いて、半年後に同じLPを3枚買うことができました。買った当時は、毎日これらのLPを聴いていました。その後、所有LP3千枚を全部処分した時にこのLPも手元から消えてゆきました。その後、CDでも再発売されましたが、買いそびれてしまっていました。聴こうと思った時は、すでにそのCDも廃番になっていました。

今、聴いているのは、バレンボイム、ズーカーマン、デュプレのライブの演奏です。
この演奏も落ち着いた演奏で、ゆったりと聴かせてくれます。特にデュプレの演奏は、素敵ですが、やはり、ギレリス版の巨匠3人の巨大なスケールの演奏と迫力には及びません。

最近、5枚組の「ピアノ・トリオ名演集 ギレリス、コーガン、ロストロポーヴィチ」の輸入版の中にこの曲が収録されていることを知りましたが、国内版は今も廃番です。