なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

梅雨の晴れ間にサシバ飛ぶ

里山の鷹サシバが、枯れ木の上で休んでいます。口を開けたりしています。獲物を食べていたのかもしれません。少しの間とまっていましたが、そのうち飛び出していきました。この周辺に巣があるようで、この周りを巡回しながら見張りをしているようです。少し待っていると、近くの電信柱に飛んできてとまりました。ここで羽繕いなどしていましたが、また、飛んでいきました。

サシバは、絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト) に分類される稀少な鷹で、全長は、47cm(オス)51cm(メス)で中型の鷹です。

サシバは、ツバメのように春に日本にやってきて産卵し、子育てして、秋には大群となって渡っていく渡り鳥です。秋には集まったサシバの大群が上昇気流に乗ってらせん状に高く舞い上がった状態のタカ柱をみることができます。とても見事なものです。
サシバは、ハチクマなどとともにタカ柱をつくる代表的な鷹の一つです。

でも、谷津田里山環境が開発によって減少し、餌のヘビ、カエルなども激減しているためサシバの生存環境が悪化して絶滅が危惧される鷹になってしまいました。

我孫子周辺で今年もサシバが繁殖してくれるのは嬉しいのですが、この環境がいつまで保たれていくのか心配でたまりません。



「渋渓(しぶたに)の 二上山に 鷲(わし)ぞ子産(こむ)とふ
        指羽(翳ーさしは)にも 君がみために 鷲そ子産とふ 」                     
                    (万葉集 大伴家持 越中国四首 3882)

歌意ー渋谷の二上山に鷹が子を産むそうな。差し羽の料になり、君のお役に立とうと、鷹が子を産むそうな