なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

大空に舞うオオヒシクイ

天然記念物のオオヒシクイが、江戸埼の稲波干拓地に、今年も飛来しています。いよいよ「冬の使者」ガンの到来です。

地元の人の話では、11月8日現在、38羽のオオヒシクイと1羽のマガンが、飛来しているそうです。これから、冬に近づくにつれ、飛来数が増加していくことでしょう。

お昼頃、干拓地の水田に、30羽くらいのオオヒシクイが群れていましたが、皆、寝ています。首を上げているのは、見張りの鳥だけです。

うずくまって寝ているオオヒシクイを撮影してもつまらないので、夕暮れ前に再訪することにして、この場を離れました。

4時過ぎに再度戻って、堤防の上から観察すると、同じ場所にオオヒシクイが、昼時と同じように、寝ていましたが、起きて首を上げている鳥や、羽をばたつかせている鳥もいて、少し様子が違います。

一羽が、突然、飛び出しました。この1羽は、マガンのようです。

「もっとたくさんの鳥が飛んでくれるといいのに」と思っていたら、そこにいたすべてのオオヒシクイが、飛び立ちました。

何処に行くのかと、見ていたら、またこちらに戻ってきて、旋回しはじめました。
何度か旋回した後、また同じ場所に全員が、着地しました。

夕暮れ前のお散歩なのでしょうか?

大空にオオヒシクイが舞う壮大なショウを見ることができました。

現地の人から、「オオヒシクイは、この時間にいつも飛ぶのではないので、ラッキーだったね。」と言われました。

最近の撮影は、「空振り」ばかりでしたが、たまには、神様の思し召しにありつけることもあるようです。

あたりは、だんだん暗くなっていきましたが、わたしの心は、晴れやかで、明るい気持ちで満たされました。

秋の日の「幸運の一日」が、暮れていきます。



「初雁(はつかり)や 
          空にしらるる 秋の道」
  
            溝口素丸(みぞぐち そまる).



オオヒシクイの説明が、稲敷市のホームページにありましたので、以下にそのまま記載させていただきます。

毎年11月になると「オオヒシクイ」の群が、稲波干拓地(江戸崎地区)へロシアのカムチャッカ半島からはるばるやってきます。

オオヒシクイとはガンの一種の渡鳥で、国の天然記念物に指定されています。飛来数は毎年違いますが、昨年は59羽が訪れました。昔はヒシの実を食べたことからこう呼ばれています。体長は約90cm。羽を広げるとなんと180cm以上もある大型の鳥です。くちばしの先がオレンジ色になっているのが特徴です。

飛来する稲波干拓地は約230haの広々とした水田地帯。オオヒシクイはここをえさ場としていて、2番穂やスズメノカタビラなどの食物をついばんだり、のんびりと日なたぼっこをしている姿を見ることが出来ます。
また、ここは関東地方では唯一のオオヒシクイの飛来地であることから、県外からも大勢の見物客がバードウォッチングに訪れます。




撮影機材 (手持ち撮影)

オリンパス ミラーレス一眼

1.OM−E E−M1ボディ (パワーバッテリー・ホルダー HLD−7付)

2.レンズ  M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II



オオヒシクイ

飛ぶマガン、背景は、オオヒシクイ

以下の写真は全部オオヒシクイ