なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

空中でナイス・キャッチするユリカモメ

最近、県立手賀沼公園に、ご無沙汰していたので、今年も、「ユリカモメたちが来ていないか?」と気になって、チョット覗いてみました。

いました。いました。30羽以上は、来ています。

公園の水際の杭の上にとまったり、貸しボート屋さんのボートの陰にいたり、オナガガモオオバンコブハクチョウに交じって湖面に浮かんでいたりしています。

公園をいつも散歩している人が、用意してきた、パンの切れ端を、ちぎり始めると。ユリカモメは、その人の周りに、一斉に押し寄せてきます。

左手にパンの切れ端を持ち、右手に用意したコンパクト・デジカメで撮影しようとした人がいました。( 左手のパンの切れ端が写っています。)

待ちきれずに、我勝ちにその手から、パンを横取りしようと、ホバリングしているユリカモメもいます。

あまりに近くに殺到するので、彼は、パンの切れ端を、遠くの空中に放りあげました。

そのパンに向かって、ユリカモメたちは、水上から一斉に飛び立ちます。運がよくて、要領のいい、ユリカモメが、クチバシでキャッチすることができます。

群れの中の一羽の幸運なユリカモメが、見事に、パンの切れ端を、キャッチしました。このパンの切れ端は、少し大きいようです。クチバシをはみ出しています。すぐに飲み込めないので、仲間に横取りされない場所に、くわえたまま、飛び去っていきました。


毎年、繰り返される手賀沼公園の冬の光景です。

もう、手賀沼公園の冬が始まりました。


(注)以下の歌の「都鳥」は、ユリカモメのことです。


「頭上過(す)ぐ 
    嘴脚(はしあし)紅(あか)き  都鳥」 (松本たかし)



伊勢物語 (九段) 東下り 都鳥


  猶行き行きて武蔵の国と下総の国との中に
  いと大きなる河あり それをすみだ河といふ
  その河のほとりにむれゐて思ひやれば限りなく
  とほくも来にけるかなとわびあへるに渡守
  「はや舟に乗れ日も暮れぬ」といふに乗りて
  渡らんとするに 皆人物わびしくて京に思ふ人
  なきにしもあらず さるをりしも白き鳥の嘴と脚と
  赤き 鴫の大きさなる 水のうへに遊びつつ魚をくふ
  京には見えぬ鳥なれば皆人見知らず
  渡守に問ひければ「これなむ宮こどり」といふをききて


  「名にしおわば いざ事問(ことと)はむ 
   都鳥 わが想(おも)う人は 在(あ)りや亡(な)しやと」


  とよめりければ舟こぞりて泣きにけり




撮影機材(手持ち撮影)

オリンパス ミラーレス一眼

1.OM−E E−M1ボディ (パワーバッテリー・ホルダー HLD−7付)

2.レンズ  M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II