なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

干潟のダイゼン

干潟をダイゼンが走り回っています。

ゴカイが大好きなダイゼンが、あちこちに立ち止まっては、ゴカイを探し出して引っ張り出し、水で洗ってから食べたりしてます。

歩きながら立ち止まり、あたりを警戒し、また、ゴカイを探します。

旅の途中で訪れたこの干潟でせっせと栄養補給をしているようです。

ダイゼンは、ムナグロとよく似ていますがムナグロより大きくて羽の色が全体に黄色っぽくないので見分けられます。

ダイゼンの和名は「大膳」と書きます。私は食べたことがないので分かりませんが、美味しい肉がたっぷりついているようで、昔、宮中での食事担当部署の「大膳職(だいぜんしき)」でよくつかわれたのが、その名の由来だそうです。

江戸時代中期からダイゼンシギの名で知られていましたが、この鳥はチドリの仲間なので、後にダイゼンと略されるようになったとのことです。

ダイゼンが、「シギは'ゴカイ'でチドリです」と言ったのかどうかは知りませんが・・・


ところで、チドリを歌った童謡に「ちんちん千鳥」があります。この歌は、詩人の北原白秋(きたはら・はくしゅう)の詩に作曲家の近衛秀麿(このえ・ひでまろ)が作曲し大正10年に発表された作品だそうです。

この歌はすこし物悲しい風情のある歌で、北原白秋の詩には深い叙情があり、そのうえ近衛秀麿のメロディがそれにとてもマッチしているので私の好きな童謡(子守唄)のひとつです。

なを、今は、春なのですが、千鳥は冬の季語なのです。




 
 
♪♪ ちんちん千鳥

作詞 北原白秋 作曲 近衛秀麿



ちんちん千鳥の 啼(な)く夜(よ)さは 啼く夜さは
硝子戸(がらすど)しめても まだ寒い まだ寒い
ちんちん千鳥の 啼く声は 啼く声は
燈(あかり)を消しても まだ消えぬ まだ消えぬ


ちんちん千鳥は 親ないか 親ないか
夜風に吹かれて 川の上 川の上
ちんちん千鳥よ お寝(よ)らぬか お寝らぬか
夜明(よあけ)の明星(みょうじょう)が 早(は)や白(しら)む