キョロロ、キョロローとけたたましい声でカイツブリが鳴いています。
アシの間から探してみると、沼からヌーとカイツブリが浮かび上がりました。
水に浮かんでからキョロキョロしていましたが、また、水に潜ってしまいました。
この近くにまた、浮かび上がるかと待っていましたが上がってきません。
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少し離れたヨシの中からキョロロ、キョロローと鳴き声だけが聞こえました。
「尓保杼里能 可豆思加和世乎 尓倍須登毛 曽能可奈之伎乎 刀尓多弖米也母」
にほどりの かづしかわせを にへすとも そのかなしきを とにたてめやも
「鳰鳥の 葛飾早稲を にへすとも そのかなしきを 外に立てめやも 」
( 万葉集 東歌(あずまうた) <14・3386> )
(意訳)
葛飾(かつしか)の早稲(わせ)を神前に供え、それを食べて今年の収穫の神への感謝をしているときでも、あのいとしい人を戸外に立たせておくことができようか?できはしない。