秋に群れで飛来したツグミたちも、今では各地に散らばり、この畑では一羽のツグミが採食していました。
立ち止まって何か気になる様子です。何かを警戒しているようです。
首を伸ばして様子を見ていましたが、危険を感じたのか飛んでいってしまいました。
ツグミの生まれ故郷は遠く、シベリア東部からカムチャッカにかけての地域で、640kmもある日本海を、時速40キロメ-トルで約16時間をかけて一気に渡りきってくるとのことです。
昭和22年に「かすみ網猟」が禁止されるまでは、せっかく日本に飛来したツグミたちは、大量に捕獲され、食料になったという「受難の鳥」でした。
「かすみ網猟」禁止は、 GHQ(連合国最高司令部)天然資源局野外生物科長の、O.L.Austin(オースチン)氏の、 1946年(昭和21年)になされた勧告によるものだそうです。
その後この運動が、1947年の鳥類保護連盟結成となり、同年4月10日日比谷公会堂での 「バードデーの集い」となり、1950年以降の5月「バードウイーク」(愛鳥週間)となって 今日に至っているとのことです。
それでも、未だに「かすみ網猟」の密猟をする人がいるようで、困ったものです。
「逆落(さかおと)す
鶫(つぐみ)の群れや
露の穴」 (水原秋櫻子)