なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

九十九里海岸のミユビシギ

寒風吹きすさぶ九十九里海岸、荒波の打ち寄せる砂浜にシギの群れが舞い降りました。

ハマシギ? ミユビシギ

よく見ると全身がハマシギより少し小さいし(ハマシギ全長21cm,ミユビシギ全長19cm)、クチバシも少し小さく真っ直ぐです。

かわいいミユビシギたちのようです。

ミユビシギは、その名前のように足指が3本で後趾(こうし)がありません。普通、鳥の趾(し:足の指)は前に3趾、後ろに1趾あるのが基本です。シギ科の大部分の種が4趾のようですが、チドリ科の大部分の種は後趾がないそうです。
春と秋の渡りの時期の旅鳥は数が多いそうですが、越冬する冬鳥は少ないようです。

浜に舞い降りたミユビシギたちは、引く波を追いかけるように、また押し寄せる波に追われるように、忙しく動きながら砂の中の餌(えさ)を菜食しています。

かなり素早い歩きです。

ミユビシギは、この集団行動を一日中くり返しているようで、一日に走る距離は数十キロにもなるそうです。

この九十九里の厳しい環境で、懸命に頑張るミユビシギを見ていると「生きる」力強さを感じます。

この小さなミユビシギのパワーに脱帽です。



「打よする 波や千鳥の 横ありき」  (与謝蕪村