なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

干潟のセイタカシギ

干潟にセイタカシギの小さな群れがいました。

家族なのかもしれません。7羽います。

右の1羽がクチバシで羽をせわしなくしごいています。

古人は、それを「鴫の羽掻き(しぎのはがき)」とか「百羽掻き(ももはがき」)と言って数の多いことのたとえとしたそうで、暗(あん)に恋人を待ちながら何度も寝返りを打つような表現に使われたようです。



「暁(あかつき)の しぎのはねがき もゝはがき
                君がこぬ夜は 我ぞかずかく」


                 (古今和歌集 よみびとしらず)


(意訳)

明け方、シギがする「鴫の羽掻き」や「百羽掻き」のように、あなたがおいでにならない夜は、せつなくて一人で何度も何度も寝返りをうって耐え忍んでいます。


そういえば、セイタカシギのこの仕草(しぐさ)は、少し色っぽく感じますねぇ〜。


セイタカシギたちは、それぞれエサを探していましたが、そのうちの1羽がエビのようなエサをみつけたようです。

一旦、水に戻しましたが、すぐに飲み込んでしまったようです。

でも食べていないような様子も感じます。

ひょっとしたら、セイタカシギは、「鷸蚌の争い(いっぽうのあらそい)」 (「戦国策」燕・昭王)の故事による「漁夫の利」を避けたのかもしれませんね。

7羽のセイタカシギたちは、のんびり仲良く採食していました。




「春の海 ひねもす のたりのたりかな」   (与謝蕪村