なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

手賀沼遊歩道のモズの親子

手賀沼遊歩道を歩いていたらキチ・キチ・キチとモズの声が聞こえてきました。

遊歩道脇の茂みの中にモズの子供が隠れているようです。
でも、その姿は葉っぱに隠れていて見えません。

その茂みの近くの街灯の上に、モズの成鳥がとまりました。

モズのお父さんのようです。

お父さんは、街灯の上から飛び立って茂みに近づきました。

茂みから1羽のモズの子供が姿を表しました。すぐに、もう1羽も出てきました。

2羽が並んだと思ったら、すぐに茂みに隠れてしまいました。

一瞬のことでした。

奥の茂みの中にいたもう1羽のモズの子供が、お父さんのいる木の枝に飛んでいきました。
さっき出てきた2羽のモズは茂みに隠れたままです。

子供は全部で3羽いるようです。

親に近づいた子供は、エサをねだっていますが、お父さんはエサを持っていません。

実は、街灯に止まった時、すぐにお父さんは、くわえてきたエサを子供にあげないで、食べてしまっていたのです。

お父さんは、エサを与えずに、別の木に飛び去ってしまいました。

その子供は、必死に親を追いかけるのですが、遠くには飛べません。

やっと飛べた木の枝で、その子供は大きな口をあけて鳴いています。

すると、お父さんがその隣に来てくれました。

子供は再度エサをねだりますが、お父さんはエサをくれません。

「もう、大きくなったんだから、自分で獲物を捕って食べるんですよ。」と言い聞かせているようです。

お父さんは、さらに、枝の高いところに移動します。

子供は小さな羽をばたつかせて、「お父さん、行かないで!」と言っているようです。

でも、お父さんは飛び立って、「エサを捕る実演」を子供に見せて飛び去っていきました。

残された子供は、何かを考えていましたが、「真似してやってみよう」と思ったのか、飛び去って行きました。

このモズの子供が、ちょっと逞(たくま)しくなったように感じました。

手賀沼遊歩道で、「モズの子育て」の一面を見ることができました。

もうすぐ、子供も「独り立ち(ひとりだち)」することでしょう。





「春されば 百舌鳥(もず)の草ぐき 見えずとも

         吾は見やらむ 君が辺(あたり)をば」 (万葉集 よみびとしらず)





オリンパス ミラーレス一眼 OM−E E−M1(パワーバッテリー・ホルダー HLD−7付).ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II で撮影しました。