なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

廃屋と夏草

「夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡」 (松尾芭蕉


無人の廃屋(はいおく)に「つる草」が絡(から)み付いて茂っています。

以前は、この家にも人が住んでいて生活していたのでしょうが、今は、荒れ放題になっています。そのうちこの家も朽ち果てていくことでしょう。

時の「無常」を感じます。実は「無常」というのは、「むなしい」ことではなく「変化していく」ことなのです。

ギリシャの哲人ヘラクレイトスは、「万物(ばんぶつ)は流転(るてん)する(パンタ・レイ)」と言っているそうで

仏教でも「諸行無常(しょぎょうむじょう)」と言っています。

曹洞宗開祖の道元の歌に

「春は花 夏はほととぎす 秋は月 冬雪さえて涼しかりけり」

というのがあり、良寛さんの歌に

「形見とて何か残さん 春は花 山ほととぎす 秋は紅葉(もみじば)」

というのがあります。


何かを感じる、梅雨の晴れ間のひと時です。