首都圏に52年ぶりとなる珍客のハクガン3羽!
1800年代後半までは、東京湾に飛来する普通の冬鳥だったハクガンは1940年代頃には「群れとしてのハクガン」の飛来は途絶えてしまったそうです。
東京新聞によれば、
「山階鳥類研究所の茂田良光さんの話では「東京湾周辺では1957年12月から翌年3月まで 越冬して以来。幼鳥3羽一緒も国内では珍しい」
とのことです。
ハクガンは、今では絶滅危惧IA類(CR)(環境省レッドリスト)に指定される希少種なのです。
荒川に飛来した3羽のハクガンは幼鳥で、羽もまだ灰色でクチバシも脚もピンクではありません。それでもかなり羽は白くなっています。不安なのか?常に3羽一緒に行動しています。
幼鳥3羽は、荒川の河川敷を歩きながら長時間シロツメグサなどを食べていましたが、突然、川に向かって飛び立ちました。
飛び立つと初列風切の羽の黒さが目立ちます。都会を背景にして飛ぶハクガンです。
ハクガンたちは水上に降り少し川の上を漂っただけで、すぐに河川敷に戻ってきました。
たくさんのカメラマンのいる場所を避けて餌場(えさば)を変えたようです。
それでも、その場所はカメラマンとの距離は3〜4メートルくらいしかありません、
幼鳥なので、人への警戒心があまり無いようです。
この3羽の幼鳥は、ここにいる何十人ものカメラマンをほとんど気にしていません。
暖かい秋の陽射しを浴びてハクガンたちはのんびりと仲良く採食していました。
「初雁(はつかり)も 泊(とま)るや恋の 軽井沢」 (小林一茶)
注)軽井沢:江戸時代の軽井沢は始めての旅行の人でも泊まる「一夜の恋」の宿場町だったようです。