なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

シノリガモのメスを争うオスたち

鹿島灘(かしまなだ)にある平磯海岸(ひらいそかいがん)に先ほど舞い降りたシノリガモたちは、岩礁の近くで潜水を繰り返し、採食していましたが、それが終わると岸辺近くに移動してきました。

オスは、独特な模様があり全体的に青紫がかった濃灰色で頭部や側頸、脇などに白と黒、栗色の斑が複雑な模様を描いています。

メスは全体的に黒っぽい茶褐色で、耳羽と目の前方上側と下側に白斑がありビロードキンクロに似ています。

満腹になったオスもメスもゆっくり泳いでいますが、この群れはオスが多いようです。

オスがメスに近寄っていきます。オスもメスも併走しています。

突然、メスが海水を蹴立てて逃げ始めました。

2羽のオスのシノリガモがメスを追いかけています。
シノリガモの「恋の季節」なのでしょうか?

メスにより早く追いついたオスに向かってメスが振り返って何かを叫んでいます。

このオスの求愛を受け入れたようです。

カップル成立のようです。

オスは勝ち誇ったようにゆったりと泳ぎ始めました。

でも、もう一羽のオスもあきらめないで、そのメスひちょっかいを出し始めました。

怒ったオスのシノリガモは、そのオスに向かって突進して追い払いました。
追い払ったオスはメスと一緒に併走して泳ぎ始めました。

カモ達の世界の生存競争も熾烈(しれつ)なものなのですねぇ〜



「起きながら 明かしつるかな 共寝(ともね)せぬ 
          鴨のうは毛の 霜ならなくに」   (後拾遺集 和泉式部


意訳:鴨の羽の上に霜が降りるほど寒いので 私たちに霜が降りないように、一晩中眠らないでいっしょに暖めあって寝ましょうよ!


注:鴨のうは毛の霜:冬の夜には一面に霜が降りますが。鴨の羽にも霜が置くのではという空想上の霜を、特に鴨や鴛鴦について、うたことばでは「上毛の霜」というそうです。




シノリガモのオス

シノリガモのメス