なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

電線にとまるオオタカと畑のあぜ道に咲くタンポポ

最近あちこちでオオタカを見かけます。

オオタカは、平成18年(2006年)12 月に環境省レッドデータブックの改訂により従来絶滅危惧Ⅱ類のランクから準絶滅危惧種に降格されました。

オオタカ環境省レッドリストランクの推移は次のように変化しているそうです。

○第1次(平成3 年):危急種(V)
○第2次(平成10 年):絶滅危惧Ⅱ類(VU)
○第3次(平成18 年):準絶滅危惧(NT)
○第4次(平成24 年):準絶滅危惧(NT)


環境省のネットの情報「オオタカ国内希少野生動植物種からの削除の検討について」によれば

オオタカの個体数の大きな減少を示唆する情報はないそうで、関東地方とその周辺に5,818 羽(95%信頼限界:3,398〜10,392)生息するとされ、日本全体の生息数は平成17 年の環境省調査の少なくとも1,824〜2,240羽より、はるかに多いと考えられているようです。

今では畑の脇にある電柱でもオオタカを見かけるようになりました。

鷹の代表はオオタカなので、人家の近くでオオタカが見れるのは嬉しいことです。


春の路傍に咲くタンポポは、古来から日本に生育していた在来種ニホンパンポポと、近世に海外から持ち込まれた外来種セイヨウタンポポがあります。

在来種は外来種に比べ、開花時期が春の短い期間に限られ、種の数も少ないし概ね茎の高さが外来種に比べ低いため、生育場所がより限定されるようです。夏場でも見られるタンポポは概ね外来種セイヨウタンポポだそうです。

見分け方としては花期に総苞片(そうほうへん)が反り返っているのが外来種で、反り返っていないのが在来種だそうです。

在来種は総苞の大きさや形で区別できるようですが、交雑の結果、単純に外見から判断できない個体が存在することが確認されているとのことです。

より個体数が多く目に付きやすいことから、「セイヨウタンポポが日本古来のタンポポを駆逐してしまった」といわれていますが、それは間違っているようで、セイヨウタンポポは在来種よりも生育可能場所が多く、かつ繁殖力が高いが、その反面で多くの在来種よりも低温に弱く、初春から初夏にかけての寒暖差が激しい条件下では生育できない場合も多いそうです。

また、セイヨウタンポポの個体数が多いために相対的に在来種の割合が減っただけで、在来種も一定の個数で存在していますし、茎を大きく伸ばさないため、かえって都市部で在来種が見られる場合もままあるとのことです。

ここにもたくさんのタンポポが咲いていましたが、野辺に咲くタンポポ2の写真は、総苞片が反り返っていないように見えるので在来種のように見えますが、背も高いので交雑種かもしれません。

どちらにせよ、ニホンタンポポセイヨウタンポポに負けないで、いろんな形で生きているのは嬉しいことです。

「春の一日、郊外の畑を歩いているとオオタカタンポポに会えるかもしれない」と考えるだけでも楽しい気分に浸れる今日このごろです。


電柱にとまっているオオタカ

野辺に咲くタンポポ1ニホンタンポポ

野辺に咲くタンポポ2交雑種?