なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

再掲ーキクイタダキー富士山奥庭

2013年7月に掲載した「キクイタダキー富士山奥庭」を、そのまま再掲します。


富士山奥庭の水場付近の木立にキクイタダキが姿をみせました。水浴びに来たのでしょう。キクイタダキは、身体が小さい(10センチ)のであちこち軽々と飛び回っています。キクイタダキは、飼い鳥のジュウシマツの3分の1か4分の1しかなく、体重は3〜6グラムの日本最小の野鳥です。キクイタダキは、個体数が減少傾向にあり国際自然保護連合(IUCN)により、2008年からレッドリストの軽度懸念(LC)の指定を受けているようです。

このキクイタダキの最大の特徴は、頭部に黄色〜オレンジの冠羽(かんう)があることで、開いた冠羽が、菊の花に似ていることから、室町時代に菊戴(きくいただき)と名付けられたそうです。

小さいけれど、目が大きくて、凛々しい姿や美しい鳴き声(ツィー・ツリリ・・・)からルクセンブルグの国鳥に指定されています。また、ひろくヨーロッパで、ミソサザイと同様に「鳥の王」といわれているのは、小さくても「黄金の王冠」をかぶり、凛とした姿をしているからでしょうね。

キクイタダキは、小さくて軽いため、実によく飛び回ります。ここ富士山奥庭の水場に姿を現してもジットしていないでチョコマカと動き回ります。木にとまったり、枝から枝に飛び跳ねたり、水場に飛び込んだり、水がら飛び出したりと忙しくかけまわります。

可愛くて、いたずらっぽい表情を見せて飛び回るキクイタダキ。富士山奥庭の「水場の妖精」のように感じます。