なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

青空とモズ

ようやく長い秋雨が晴れました。待望の晴れです。

長雨続きでモズもほっとしているのか木のてっぺんで、ゆったりとあたりを睥睨しています。

手賀沼・下沼付近のモズです。

広い青空の中のモズは、とても気分良さそうで高鳴きも忘れていたようですが、いつの間にか姿を消しました。

そのうち遠くから、キチキチキチとモズの高鳴きの声が聞こえました。

さつきのモズが遠くの木に移動して鳴いています。

今は手賀沼のあちらこちらでモズの高い鳴き声を聞くことができます。

長雨が続いていますが、秋はだんだん深まっているようです。













喫茶去:宇宙の始まり

モズの背後の青い空の彼方には、広大な「宇宙」があります。

さてその「宇宙は膨張している」そうですが、その始まりは、「空っぽ」から生じているようです。

皆さんは、「宇宙のはじまりの謎」が知りたいと思いませんか?

そこで、古代中国の思想書「老子」の「有・無」の思想と現代物理学、天文学の考えている「宇宙」をチョットだけ覗き見してみましょう。

「天下の物は有より生じ、有は無より生ず」 (老子:第四十章より)

(世の中の物は形あるものから生まれ、形あるものは形ないものから生まれる。)

意訳:無から有が生まれて、そこから天地万物が生成される

国立天文台の宇宙図のネットでの説明文より引用します。(一部省略があります)

宇宙の始まりについて、ある説では、宇宙は「無」から生まれたとしています。「無」とは、物質も空間も、時間さえもない状態。しかしそこでは、ごく小さ な宇宙が生まれては消えており、そのひとつが何らかの原因で消えずに成長したのが、私たちの宇宙だというのです。また生まれたての宇宙では、時間や空間 の次元の数も、いまとは違っていた可能性があります。ある説によれば、宇宙は最初は11次元で、やがて余分な次元が小さくなり、空間の3次元と時間の1次 元だけが残ったのだといいます。宇宙の始まりは、まだ多くの謎につつまれています。
ビッグバンのすさまじい高温は、その直前まで宇宙に満ちていたエネルギーが熱に変化したものでした。宇宙は誕生直後からビッグバン直前までの10の34乗分の1秒(※)の間に、「インフレーション」と呼ばれる、数十桁も大きくなるような猛烈な加速膨張を起こしたのです。現在の宇宙膨張を加速させているダークエネルギーと同じ、しかしその100桁以上もの驚異的な大きさをもった「真空のエネルギー」が、生まれたばかりの宇宙空間を倍々に膨張させていったのではないかと考えられています。そしてこのインフレーションとともに、この宇宙には、時間が流れ、空間が広がり始めたのです。<

※これは1秒の1000兆分の1の1000兆分の1の1万分の1にあたります。
※この膨張の割合を例えるなら、ウイルスが一瞬にして銀河団以上の大きさになるほどの、想像を絶するものでした。

超高温の火の玉宇宙
宇宙は誕生直後、とてつもない大量のエネルギーによって加熱され、超高温・超高密度の火の玉となりました。ビッグバンの始まりです。その中で、光(光子)を含む、大量の素粒子が生まれます。素粒子にはふたつの種類がありました。ひとつが「粒子」で、もうひとつが粒子と反応すると光を出して消滅してしまう「反粒子」です。何らかの理由で、粒子よりも反粒子の方が10億個に1個ほど少なかったために、宇宙のごく初期に反粒子はすべて消滅し、わずかに残った粒子が、現在の宇宙の物質のもととなったのです。

すべてを生み出した3分間 宇宙誕生直後の約3分間。それは、私たちのまわりにある、すべての物質のもとが生み出された時間でもありました。超高温の宇宙は、この間に急激な膨張を起こしながら冷えていきました。その中で、物質のもとである素粒子のうち「クォーク」と呼ばれるものが集まり、陽子や中性子となりました。さらにはその陽子や中性子が集まって、元素の中でももっとも軽い、水素やヘリウムの「原子核」がつぎつぎと生み出されたのです。このとき生まれた原子核は、総数の92%が水素、残り8%がヘリウムでした。それでは、宇宙誕生の瞬間にもっと近づいてみましょう。


原子が登場し、宇宙が晴れ上がる
宇宙誕生から約38万年後、「宇宙の晴れ上がり」が起こります。それまでの宇宙は、高温のため大量の「電子(※)」が飛び交っていました。光は、この電子と衝突してしまって直進できず、そのため宇宙は雲の中のように不透明だったのです。しかし宇宙の温度が約3000度まで下がると、電子は原子核と結合して「原子」となり、光をじゃましなくなりました。こうして、宇宙は見通しが良くなったのです(※)。原子のなかでも同じ性質を持つもの同士を元素といいますが、この元素が、最初の星たちの材料となっています。

※ この世界の物質をバラバラにしていったときに、これ以上分けられない最小のものが「素粒子」。電子はこの素粒子のひとつです。
※ この時に解き放たれた光を、現在私たちは宇宙マイクロ波背景放射として観測することができます。

参考リンク: 宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の温度揺らぎ(NAO News)

最初の星が宇宙に灯る 約130億年前には、銀河はすでに宇宙に存在したことが、観測からわかっています。しかし最初の星がいつ頃生まれたのかについては、正確なことはわかっていません。宇宙で最初の星たちはおそらく、太陽の数百倍程度の重さを持っていました。その巨大な星々は、内部でさまざまな元素を作り出した後、超新星爆発を起こして宇宙に消えていきました。こうしてまき散らされた元素が、次の世代の星の種となったのです。


宇宙に現れる網の目 銀河はなぜ、網の目状に分布しているのでしょうか?その原因となったのが、ダークマター。重力は働くものの、光で観測することのできない、いまだ正体不明の物質です。かつてこの宇宙では、ダークマターがまわりよりわずかに多い部分に、重力によっていっそう多くのダークマターが集まり、立体的な網の目のような「大規模構造」が作られていったと考えられています。ダークマターの多い部分には普通の物質もより多く集まるので、この大規模構造をなぞるようにして、やがて銀河が誕生したのです。
現在の宇宙の姿 最新の観測が明らかにした宇宙の姿。それは、宇宙を構成する成分の7割以上が宇宙膨張を加速させる謎のエネルギー「ダークエネルギー」、2割以上が正体不明の物質「ダークマター」であり、普通の「元素(※)」は4%程度である、というものでした。この宇宙には、星が数百億、数千億集まっている銀河や、銀河が数百個、数千個も集まっている銀河団、さらに何億光年にもまたがった銀河の網の目状の構造「大規模構造」など、多様な階層構造が存在していることもわかってきています。

※ 私たちのまわりのすべてのものを作っている基本的な成分のことを元素といいます。私たちをはじめ、動植物から夜空に輝く星々までのすべては、元素の組み合わせだけからできています。

参考リンク: 銀河宇宙への足掛かり -- NGC2403(すばる望遠鏡

何か「狐につままれたようにも思います」が、まあ、秋の夜長に「壮大な宇宙」について想いをめぐらせるのも一興と存じます。