なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

秋楡の実を食べに来たアトリたち

12月4日、渡良瀬遊水地の秋楡の木にアトリの小さな群れがその実を啄ばみに来ていました。毎年この実はベニマシコが食べていたのですが今年はアトリの群れに占領されているようです。

アトリは冬鳥として群れで見かけることの多い鳥ですが、私たちが通常見る群れは渡来したばかりの大きな群れから分散した小さな群れがほとんどです。

でもシベリアなどの繁殖地から渡海したばかりのアトリの群れは、時に一万羽以上の大群になることもあるようです。


冒頭「木曽路はすべて山の中である」で始まる島崎藤村の「夜明け前」の中に大量の「アトリの群れ」の記述があるようです。



「あれは嘉永二年にあたる。山里では小鳥のおびただしく捕れた年で、殊に大平村の方では毎日三千羽づつものアトリが驚くほど鳥網にかかるといはれ・・・」




島崎藤村「夜明け前」より(注:嘉永二年=1849年))



今年はアトリを彼方此方で見かけるので嘉永二年のようなアトリの当たり年なのかもしれません。

アトリが彼方此方で見られるのはいいのですが、このままでは秋楡の実はベニマシコが食べる前にアトリに食べつくされてしまうのではないかと心配になります。

今日はベニマシコを叢(くさむら)でチラと見かけましたが、秋楡の木では見かけませんでした。


LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.Sをミラーレス一眼OLYMPUS OM-D E-M1 のボディに装着して35ミリ換算800ミリF6.3ズームで撮影した写真










パナソニックのコンパクトデジタルカメラ PANASONIC DMC-FZ300 35ミリ換算で広角25mm〜望遠600mmの光学24倍、全域F2.8 LEICA DC VARIO-ELMARIT(バリオ・エルマリート)レンズ付きで撮影した写真