なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

葛西臨海公園上空を飛ぶチュウヒ

2月26日午前、葛西臨海公園の池の上空にチュウヒが現れました。

低空飛行しながら獲物を探しているようでしたが。池の近くのヨシ原に舞い降りました。

こんな池の近くの場所でもチュウヒの獲物がいるのか?と思っていると、少し時間が経った後、そのヨシ原から飛び上がり旋回した後、別の茂みに垂直に降りました。


チュウヒには国内で繁殖・越冬している個体群と、越冬期に大陸から飛来してくる個体群があります。

国内で繁殖しているつがい数は約90つがいほどといわれており、蘆原などの生息地の減少もあり日本だけでなく世界中でも希少種となっていて、わが国の環境省のレッドデータリストでは絶滅危惧1B類となっています。


チュウヒは、わが国でも広大な蘆原のある限られた地域、関東地方では、渡良瀬遊水地、浮島、利根川流域などで毎年観察することができるのですが、広大な葦原がない東京の都市公園で観察できるとは驚きでした。


チュウヒの狩をする姿は、羽をV字に固定しながら滑空する独特なもので、猛禽の力強さを表す勇壮な姿です。チュウヒは、蘆原を垂直離着陸して獲物を捕る鷹なので、チュウヒの英名のハリアーは、イギリスの垂直離着陸戦闘爆撃機の名前の由来といわれています。


東京のチュウヒも垂直離着陸戦闘爆撃機ハリアーのように葦原に垂直に姿を消しました。



鷹来るや 蝦夷を去る事 一百里」    (小林一茶



以下の写真は、キヤノン望遠ズームレンズ EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM をCanon EOS 7D Mark II に装着し手持ち撮影しました。