なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

ニシキギの紅葉

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上の写真はEOS7D markⅡにEF70-200mm F4L IS USMを装着して撮影しました。

 

最後に残った我が家のニシキギの葉っ紅葉した葉っぱです。

先端の葉は、もう落ちてありません。

 冬の訪れを強く感じる風情です。

 

 喫茶去          見えないところに何かある

ディラックの海 ( Dirac sea )  と経絡(けいらく)

 1928年、ディラック(P.A.M. Dirac)は、電子に対する量子力学の方程式にアインシュタインの「特殊相対性理論」を統合する数式を考え出しました。

この数式は、NHK放映の「神の数式」に登場するCERN(セルン:欧州合同原子核研究機関)の庭の石に刻まれた1番目の数式でディラック方程式と呼ばれています。

この方程式を用いて電子のエネルギーを求めるとマイナスの値が計算上でてくることが知られています。

この異常なマイナス・エネルギー問題の解決のためにディラックは、「空孔理論」と呼ばれる突飛なアイディアを提唱したそうです。

つまり、私たちが真空と考えている状態は、マイナスのエネルギーをもつ無数の電子で埋め尽くされた「海 」になっているというのです。

この「海」は、「ディラックの海 ( Dirac sea ) 」と呼ばれています。  私たちは、真空には何もないと思っていますが、 実は無限の数の電子がすでに「存在」していると考えるのです。

もしこの「海」にプラスのエネルギーを与えると「海」の中の電子は、プラスのエネルギーを持つ普通の電子となって飛びだしてきます。そして飛び出した電子が元あったところには穴が空きます。

このような考えに基づく理論を「空孔理論」と呼びます。

元々マイナスの電荷が占めていたところに穴が空いてマイナスの電荷を持ち去ったので、残りの電子は、プラスの電荷をもった電子と観測されます。 これは、プラスの電荷を持つ粒子が出現したかのように観測されるので、ディラックはそういう「反粒子」と呼ばれる存在があるに違いないと予言しました。
  
1932年、アメリカの物理学者アンダーソンによって、そのような「反粒子」が実際に発見されたのです。  宇宙から降り注ぐ放射線の中に、 正確に電子と同じ質量を持つ、電子と正反対の電荷の粒子があることが分かり、 「陽電子 (positron) 」と名付けられました。  ディラックはその翌年、ノーベル賞を受賞しました。

その後も電荷の値などなにか一つの値のプラス・マイナスだけが通常の粒子と逆になっている反粒子がつぎつぎに見つかりました。

陽電子は今では加速器を使って人工的に大量に作り出すことができます。  十分に高いエネルギーを得て粒子と反粒子がペアで生まれることを「対生成」と呼び、 粒子と反粒子が一緒になって光を放って消えることを「対消滅」と呼びます。

永遠に不滅だと考えられてきた物質が、 真空から新たに生み出されたり、 対消滅して光だけを残して消えてしまうことが分かり、 物理学は粒子の増減をも理論に取り入れた新しい領域に踏み込む必要が出て来ました。

それまで「真空」とは何も無い状態を指すのだと漠然と考えられてきましたが、 そこには粒子を生み出したり消滅させたりする複雑な仕組みが隠されているようです。

つまり、研究の対象が粒子の存在の舞台である時空そのものに 向けられるようになってきたのです。

ディラック反粒子の考え方は、今日「真空では、粒子と反粒子がたえず生成・消滅をくりかえしている空間」と考える「場の量子論」の誕生につながりました。

 

真空は、見えませんがなにかがあるのです。

人体の小宇宙にも見えない何かがあるようです。

 

東洋医学の重要な概念の一つに「気血」があります。気血とはエネルギーと一般に理解されていますが、その気血の流れる通路のことを経絡といい、全身に12本の特性を持った流れがあるようです。

ツボ(経穴)は経絡上の要所にあり体表との開□部であり、全身に 360余り存在するようです。ツボを精細に探れば、臓腑につながる経絡の変調を知ることができ、また逆に、ツボに適切な鍼灸しんきゅう刺激を与えると、体の調整が可能な治療点となるようです。

東洋医学鍼灸治療の発展は不安の時代の解消のため特に期待したいものですね。