なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

飛ぶチュウヒと驚いて逃げ惑うコガモの群れ

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  上の写真はキヤノンの一眼レフEOS7DmarkⅡにCANON EF100-400mgm F4.5-5.6L IS II USMを装着して手持ち撮影しました。

12月15日、菅生沼の上空を一羽のチュウヒが飛んでいます。

菅生沼は、茨城県坂東市常総市との間に存在する沼です。

下の鴨を狙っているようです。

遠くにいる夥しいコガモの群れがざわめいています。

 

日本野鳥の会の報告によれば、「越冬期のチユウヒの餌は、ホオジロなどの小型鳥類が9.4%、ツグミなどの中型鳥類が4.7%、カモなどの大型鳥類が38.6%、ネズミなどの小型哺乳類が31.9%、中型哺乳類が2.8%、魚類が1.7%だった」との報告もあるようです。

鴨もチユウヒの主要な餌となっているようなので、臆病なコガモが緊張するのは、当然のことなのかも知れません。

 菅生沼のコガモの群れは、猛禽のチユウヒに反応して一斉に飛び立ちました。我先に逃げ惑っています。

コガモは、鴨の中でも、ひときわ小さな鴨で、とても警戒心が強いため、他の鴨たちがチユウヒに反応していないにもかかわらず、真っ先に飛び立ったようです。

空一面に広かって壮大な光景が展開されました。

逃げ惑って、沼の湖面を白く輝いて飛ぶ群れの一瞬の姿‼

それは、霊台方寸のカメラに写し込むとともに実際に撮影する行為により、例え一瞬であったとしても、矛盾かも知れませんが、闘争の濁世を忘れ去るに足る充分な法悦の時間を与えてくれました。

うかうかと 鴨見て居れは 年くるゝ  正岡子規  年の暮