なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

アセビ

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上の写真は、Ymobileスマホのエクスペディア8で撮影しました。

 

 

我孫子駅南口の路傍に咲いていたアセビ(馬酔木)です。

馬が食べると毒にあたって酔ったようにふらふらとした足取りになることから、漢名で馬酔木(アセビ)と書かれるようになったとされます。

アセビは庭園樹、公園樹として好んで植栽されるほか、花もの盆栽等としても利用されるそうです。

有毒植物であり、葉を煎じて殺虫剤に利用されます。

古くは葉の煎汁がシラミ、ウジ、菜園の虫退治に用いられました。有毒成分はグラヤノトキシンI(旧名アセボトキシン)、アセボプルプリン、アセボイン、ジテルペン、アンドロメドトキシン。毒部位は、全株、葉、樹皮、茎、花。毒症状は、血圧低下、腹痛、下痢、嘔吐、呼吸麻痺、神経麻痺。近年では、殺虫効果を自然農薬として利用する試みがなされているとのことです。

ニホンジカが忌避する植物のため、シカの生息密度が高く食害を受けやすい森林では、アセビをシキミなどともに混植する試みが行われたことがあるようです。

 

俳句雑誌に馬酔木があります。

発刊:昭和3年7月/選者:水原秋櫻子)写実派のホトトギスと袂を分かち、昭和3年、水原秋櫻子(しゅうおうし)が主宰となり俳句雑誌「馬酔木(あしび)」をスタートします。客観ではなく主観的視点を大切にし、情感豊かな俳句の創作を目指しました。秋櫻子が主宰となって初めて選出した巻頭句を収録。

 

池水に 影さへ見えて 咲きにほふ 
馬酔木(あしび)の花を 袖に扱入(こき)れな


 大伴家持 万葉集 巻20−4512

 

池の水に美しい影さえ映して咲きにおう馬酔木の花を、しごいて袖に入れましょう。