なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

空蝉とアブラゼミ

「空蝉(うつせみ)の からは木ごとに とどむれど たまのゆくへを 見ぬぞかなしき」 (古今和歌集 詠み人知らず) (意訳)セミの抜け殻の体は木々に残っているけれど、魂(たましい)の行方(ゆくえ)をみることができないのは悲しいことです。 手賀沼遊歩…

草の中に飛び込むオオヨシキリ

印旛沼のヨシにとまっていたオオヨシキリが、堤防を飛び越えて道路わきの草むらの草にとまりました。その草にとまってキョロキョロしていましたが、草の中に飛び込んでいきました。 { 能なしの 眠ぶたし我を 行々子」 (松尾芭蕉) 喫茶去ーシューベルトの…

利根川コジュリン公園付近で囀るコジュリン

枯れたヨシの「てっぺん」付近で、夏羽の黒頭巾(くろずきん)をかぶったコジュリンのオスが、さえずっています。利根川コジュリン公園は、千葉県東庄町にある公園です。利根川下流域の河川敷の夏は蒸し暑く、たまに涼しい風も吹きますが、真夏の太陽がジリ…

戸隠のミドリヒョウモンとミヤマカラスアゲハ

戸隠にはいろんな蝶が生息しているようで、他の森林でも良く見かけるミドリヒョウモンも先日掲載したミヤマカラスアゲハのいた黄色の花で吸蜜していました。その近くに再度、ミヤマカラスアゲハがやってきました。この周辺は、彼らの餌場なのでしょう。

路傍に咲くカンナ

「いくつより としよりならむ カンナ燃ゆ」 (久保田万太郎) 少しでも若くありたいと願っているような俳句です。路傍にカンナの花がひっそりと咲いていました。カンナは中南米、熱帯アジア原産の球根植物で、アメリカ大陸発見後ヨーロッパに伝わり、日本に…

戸隠のアカハラ

朝早くからカッコウやホトトギスやウグイスの鳴き声にまじって「キョロン キョロン チー」と澄んだ大きな声が聞こえてきました。朝もやの戸隠高原の林の中の枝でアカハラが鳴いています。 「はるなれど 赤はらつぐみ きて鳴けば 葛飾(かつしか)野べは いと…

信州・戸隠の薄暗い森で動き回るゴジュウカラ

信州・戸隠の薄暗い森で、ピッ・ピッピと鳴き声が聞こえました。ゴジュウカラの鳴き声に似ています。フィッ・フィッ・フィッとは鳴いていませんので、他の鳥かと思ってあたりを探してみました。さすがに「森の忍者」ゴジュウカラは木立に溶け込んで、見つけ…

戸隠のミソサザイ

7月の戸隠高原の朝は早く4時ごろから明るくなります。鳥はそれを待ちきれないのか、3時50分ころホトトギスの鳴き声が聞こえました。朝食の時間に間があるので、早朝の探鳥にでかけました。朝5時半ころ、戸隠神社の奥社の参道近くにある森林・湿原の木…

信州戸隠山「戸隠神社中社」

7月29日は、長野地方は梅雨明けの上天気になりました。青空をゆったり鳥の群れが飛んでいきます。戸隠山にも朝日が差し込み、爽やかな空気の中で、カッコウ、ホトトギス、ウグイスの声が聞こえ、高原の朝らしい雰囲気を感じさててくれます。今回は、野鳥…

ミヤマカラスアゲハ

戸隠神社奥社参道付近で、綺麗な黒いアゲハチョウが黄色の花の周りを飛んでいました。日本の蝶の中では一番美しいと人気のある「ミヤマカラスアゲハ(春型)のようです。黄色の花の蜜を吸っているようです。翅をばたつかせなが吸蜜していましたが、すぐに飛…

ホトトギスの托卵に対抗するウグイス

春も過ぎたのにあちこちで、ウグイスのさえずりをよく聞きます。たとえば、印旛沼のヨシ原、利根川下流域のヨシ原でも、よくさえずっています。どのウグイスも今頃はとても上手にさえずっています。ウグイスは、大きな鳴き声で近くの草の茂みでさえずってい…

廃屋と夏草

「夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡」 (松尾芭蕉) 無人の廃屋(はいおく)に「つる草」が絡(から)み付いて茂っています。以前は、この家にも人が住んでいて生活していたのでしょうが、今は、荒れ放題になっています。そのうちこの家も朽ち果てていくこ…

ヒメジョオン

「苦境でも 力一杯 姫女苑(ひめじょおん)」 (小林凛) どこにでも生えている雑草のヒメジョオン(姫女苑)。「貧乏草」ともよばれているようです。家の近くの空き地で、いっぱい咲いています。ヒメジョオンは、明治時代に渡来した帰化植物だそうで、全国いた…

おしろいばな

「 白粉(おしろい)の 花ぬつてみる 娘かな」 (小林一茶 ) おしろいばな(白粉花)は、南アメリカ原産で、江戸時代初期には渡来していたとのことなので江戸時代の俳人の小林一茶も俳句に詠(よ)めたのですね。「おしろいばな」の名前の由来は、「熟した黒…

畑で熟れているトマト

「すつかり好きになつたトマト うつくしう うれてくる」 (種田山頭火)畑に、トマトが熟(う)れています。また青い実もたくさんついています。私は熟れたトマトが大好きです。トマトは、とても健康に良い果実のようなので、最近は、毎日、まるごと1個食べ…

風に揺れてる「猫じゃらし」(狗尾草)

「猫じゃらし 触れて けもののごと 熱し」 (中村草田男) 猫じゃらしは、エノコログサ(狗尾草)の別名で イネ科の1年草だそうです。俳句では秋の季語 とされているそうですが、我が家の近くでは、今頃からよく見かけます。エノコログサの由来は「いぬころ…

オシロイバナとシジミチョウ

「 妾(しょう)住んで 花白粉(おしろいばな)の 垣根かな 」 (正岡子規) 近くの家の垣根でオシロイバナが咲いていました。オシロイバナは、子供の頃には、あちこちで見られた、ありふれた花だったのですが、最近はあまり見かけません。久しぶりに見かけ…

里芋の葉

「 芋の露 連山影を 正しうす 」 (飯田蛇笏) 意訳 里芋(さといも)の葉に露が宿って、その一粒一粒に山々が影を宿しています。 芋の葉や露は小さくても、その中に山々の雄大な景観を包み込んでいます。 我が家の近くの畑に里芋が生えています。大きな大き…

交代で巣を暖めるツバメの夫婦

先日掲載した「道の駅」のツバメの巣に行ってみると、まだ、ツバメが巣の中でしゃがんでいました。以前撮影した日時は、6月24日なので、7月11日現在は、17日後ということになります。ツバメの抱卵期間は2週間くらいなので、もう、雛がかえっている…

飛んでも囀り、降りても囀るオオセッカ

「通されて 二階眩(まぶ)しや 五月晴(さつきばれ)」 (寺田寅彦)注)五月晴は、「梅雨の晴れ間」の季語長引く梅雨の晴れ間のヨシ原で、今日も(7月11日)空からジュククク、キュルルルとオオセッカが、さえずりながら飛んでいます。ここは、千葉県香…

道を横切るサンカノゴイ

印旛沼周辺の田んぼの中で、稲に身体を隠しながら首を伸ばして辺りを見回していたサンカノゴイは、安全を確認した後、広い農道を横切り始めました。姿が丸見えになるのを避けているようで、駆け抜けていきます。あっという間に反対側の田んぼに姿を消しまし…

ヨシゴイの雛はあはれなり

印旛沼のヨシ原のあちこちでヨシゴイが飛んでいます。沼の湖水に近い場所にヨシゴイの幼鳥が、首を伸ばして親がエサを運んでくるのを待っています。でも、親はその周りを飛び回るだけで、エサをくれません。親が子供に近づいたとき、子供はエサをねだって鳴…

アガバンサスの花

我が家のそばの路傍にアガバンサスの花がさいていました。アガバンサスは,ギリシャ語で愛を意味する「アガペ」と花を意味する「アントス」の組み合わされたとのことで「愛の花」という意味だそうです。 和名は紫君子蘭(ムラサキクンシラン)、英名はアフリカ…

その後のアオバズク

「わたり来て ひと夜を鳴きし 青葉木菟(あおばずく) 二夜は遠く啼きて今日なし」 (馬場あき子)意訳:渡り鳥の青葉木菟がやってきて一晩啼きました。二晩目は、少し遠くから鳴き声が聞こえ、今日ははもう聞こえてきません。 アオバズクは、日本全国に、5…

トウモロコシ

近所の畑でトウモロコシが、大きく美味しそうに育っています。最近は、朝取りのトウモロコシも八百屋の店頭で見かけるようになりました。トウモロコシは、モロコシ、トウキビ、コーンなどいろいろな呼び方があります。日本に伝来したのは、1579年(天正7年)に…

ヒルガオ

「高円(たかまと)の 野辺の容花(かほばな) 面影に、見えつつ妹(いも)は、忘れかねつも」 (大伴家持 「万葉集」) 意訳: 高円(たかまと)の野辺の容花(かほばな=昼顔)のようにあなたの顔の面影ばかりが浮かんできて忘れられません。昼顔の花が、梅雨の雨の…

露草

「鴨頭草(つきくさ)に 衣色どり摺(す)らめども うつらふ色と言うが苦しさ」 (万葉集)意訳:露草の鮮やかで美しい青色で布を染めたいのですが、露草の青い色は、洗濯するとすぐに色あせて変色してしまうので、移り気な女(ひと)といわれるのが心苦しい…

夾竹桃の花

夾竹桃(きょうちくとう)の花が咲いています。鮮やかで美しい花ですが毒性植物だそうです。夏に咲く鮮やかな花ですが、チョット危険な花のようです。 「病人に 夾竹桃の 赤きこと」 (高浜虚子)

囀るコジュリン

利根川下流域でコジュリンが鳴いています。コジュリンは環境省のレッドデータブックに絶滅危険Ⅱ類として分類されている貴重な鳥で、わが国では青森、熊本そして浮島と利根川流域のごく限られた地域でのみ繁殖しているそうです。ですから、毎年、千葉県内で見…

畑の茄子

いつの間にか、今年も半年が過ぎ去っていきました。もう七月です。夏、本番になってきました。近所の畑に夏の代表的な野菜の茄子が、なっていました。茄子を見ると、お盆の「お供え物の牛や馬」を思い出します。旧暦7月15日は、盂蘭盆会(うらぼんえ=お盆)…