なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

早春のクイナ

北本自然観察公園でクイナに会うことができました。クイナは、警戒心の強い鳥で、夜行性のため、あまり明るいところにでてきません。この日も、茂みで、キャッキャッと声はするのですが、なかなか姿を現しません。お昼から、午後2時まで待機して、ようやく撮ることができました。一瞬だけ姿を見せてくれただけなので写真一枚だけです。昔は、クイナは、身近にいた鳥のようで、兼好法師の「徒然草」に、「五月あやめふくころ早苗(さなえ)とるころ、水鶏(くいな)のたたくなど心ぼそからぬかは」(徒然草 第19段)と描かれていますし、文部省唱歌「夏は来ぬ」にも「クイナ鳴き 卯の花咲きて」と歌われています。現在は、経済活動によって湿地帯が失われたことよって、クイナの生活基盤が、壊されたため、あまり見られなくなってしまいましたが、先月の手賀沼の探鳥会でも観察されているようなので、細々と生きているようです。大事に見守りたいですね。古典や、唱歌に出てくるクイナは、ヒクイナとのことなのでクイナとは別種のようです。