なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

草叢のツマグロヒョウモン

ひらひらと豹柄のちょうが舞っています。ツマグロヒョウモンのようです。そのうち草の葉にとまりました。近付いてもじっとしています。夏も終わりに近づく時、まだ元気に舞っています。この蝶は、以前は、近畿地方以南で見られたようですが最近は、関東でもあたりまえに見られるようになったとのことです。11月ころまで見られるようです。


閑話休題ー「ハイフェッツ ラスト・リサイタル」ー

大家の最後の演奏会は、どの演奏も記念碑的なもので、若き頃の技巧は衰えていてもその演奏家の歴史的重みで感銘をうけるものが多いのですが、ハイフェッツの最後のリサイタルは、ほとんど技巧の衰えを感じさせないものでした。このCDは、1972年のハイフェッツ71才の最後の公式リサイタルの2枚組のCDです。10年間リサイタルから遠ざかっていたハイフェッツが、教え子や後進の先生たちのために、南カリフォルニア大学の勉学資金調達の目的で、1972年10月に開催した慈善コンサートのライヴ録音です。このライブは、86才で亡くなるまでの最後の公式リサイタルCDで、CD1枚目では、最初に録音されているフランク作曲の「ヴァイオリン・ソナタ」が、味のある上品な演奏で素晴らしい。CD2枚目の最初の曲は、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番(抜粋)で始まります。最後の曲(アンコールの前)は、ラベル作曲の「ツィガーヌ」の演奏で、若きハイフェッツの「ツィゴイネルワイゼン」の凄さとは、まったく異なる風格のある演奏です。晩年でなければとても出せない素晴らしい演奏です。ジプシーの旋律を抒情たっぷりに聴かせてくれます。「ツィガーヌ」は、ハイフェッツの「白鳥の歌」かもしれません。
このCDも今は、生産中止か廃番のようです。