なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

アカゲラ秋時雨(あきしぐれ)

雲が厚く太陽の光を遮(さえぎ)って、鉛(なまり)いろの空が広がっています。雨がポツリポツリと降り出しました。時雨模様(しぐれもよう)の寒い日になってきました。暗い疎林(そりん)に、アカゲラが飛んできて、枯れ木にとまりました。羽に空気を一杯いれてダウン・ジャケットを着ているようです。鳥は寒くなると、羽に空気をとりこんで保温対策をします。このアカゲラも丸々と太って見えます。枯れ枝から上を見つめています。虫を見つけようとしているのでしょうか?すぐに諦(あきら)めて、別の木に飛び移りました。

後には静寂(せいじゃく)が残りました。

「初時雨(はつしぐれ)
猿(さる)も小蓑(こみの)を欲(ほ)しげなり」 (松尾芭蕉

「赤啄木鳥(あかげら)は首をふりつつ鳴くならむ
樅(もみ)の梢(こずえ)よりその声きこゆ」 (中西悟堂