なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

藤の季節ー藤の枝に魚をくわえたカワセミが

すこし花冷えのする今日この頃ですが、藤がその長い房の根本から開花させはじめました。さきっぽの花は、まだまだ小さいのですが、「藤の季節」が始まりました。カワセミも「恋の季節」なので、オスはメスへのプレゼント用の魚を捕るのに忙しい季節です。

藤の枝に、オスのカワセミが飛んできました。メスは、姿を見せません。水面を見つめて狙いを定めて飛び込みました。見事、魚をくわえて、枝にもどってきました。その魚を、自分でのみ込まないで、くわえたまま、飛び去りました。

多分、メスへプレゼントを持って行ったようです。オスのカワセミは、その後も何度も魚を捕って、何度も魚を運んでいました。


カワセミのコバルト・ブルーの輝きは、とても美しいですね。昔から、カワセミの羽のように、つややかで長く美しい黒髪を「翡翠(ひすい)のかんざし」と表現していたそうです。


翡翠のかんざし、今はつけても何かはせさせ給ふべきなれば」
                     (作者不詳 「源平盛衰記」巻第四十四)

「御髪(みぐし)は、ゆらゆらと翡翠とはこれをいふにや」
 (伝:菅原孝標女(すがわらたかすえのむすめ)「夜半(よわ)の寝覚(ねざ)め」)


カワセミのすばらしい青色は、昔から女性の憧(あこが)れの色のようです。