なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

白樺峠を渡るサシバ

毎年秋になると多くの鷹が越冬地に渡って行きます。この白樺峠でも多くのサシバの渡りを観ることができます。サシバは、越冬地の沖縄やフィリピンに向けて9月中旬に飛び立って、越冬地に到着するのは、10月中旬から下旬と言われています。

私たちがよく目にすることができる鷹は地上50〜1200mの高さを飛んでいて、その多くは、300〜1000mの高さを飛行するようです。

サシバ(翼開長102〜115cm)が、1000mの高さを飛んでいたとしても、点のようにしか見えないので、肉眼で補足することは難しい訳です。私たちの身近な場所で、鷹が飛んでいても、まず、気付くことはないでしょう。

多くの鷹がよく通過する白樺峠のような場所が、鷹の渡りの観察の中心地になるのは当然のことなのかもしれません。

9月20日のウィーク・デイでも、多くのカメラマンが、交通不便な白樺峠に来ていました。100人以上の人たちが鷹見台に集まっていました。


午後3時過ぎに多くの鷹が集中して飛んでくれました。この掲載写真は、その時、飛んだサシバです。西日を顔に受けて飛ぶ姿は、鷹の持っている厳しい運命(さだめ)を感じさせます。


いつもこの時期この地で沢山飛んでいるサシバを見ると、環境省レッドリスト 絶滅危惧II類(VU)に分類される稀少な鳥とは思えないような気もします。