なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

ギンボシヒョウモンとツマグロヒョウモン

Yahoo百科事典によれば、「ギンボシヒョウモン(銀星豹紋蝶dark green fritillary 学名:Speyeria aglaia)は、昆虫綱鱗翅(りんし)目タテハチョウ科に属するチョウ。日本に産する大形ヒョウモン9種のなかではもっとも寒地性の強いもので、その産地は北海道と本州の中部地方以北の山地に限られる。近畿地方以西の本州、四国、九州には分布しない。外国では、ヨーロッパから東アジア北部にかけてユーラシア北部に広く分布する。はねの開張63ミリメートル内外。ヒョウモン類は互いによく似ているが、後ろばね裏面の斑紋(はんもん)に特徴があり、それによって見分けられる。年1回の発生、6〜9月に山地の草原の花上に多い。越冬態は卵または1齢幼虫である。」 とのことで、このギンボシヒョウモンの写真は、先月、長野県の白樺峠(標高1600M)で撮影しました。この蝶のとまっているのは、高山植物マツムシソウの紫の花です。

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋、Argyreus hyperbius)は、チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ族に分類されるチョウの一種で、雌の前翅先端部が黒色で、斜めの白帯を持つのが特徴です。本州では1980年代までは、近畿地方以西でしか見られなかったこの蝶の北限が、本州をどんどん北上して1990年代以降には東海地方から関東地方南部、そして富山県新潟県の温暖な平野部でも見られるようになり、さらに2006年には北関東でもほぼ定着したそうです。このツマグロヒョウモンの写真は、我孫子市手賀沼漁協前と「千葉県立房総のむら」で撮影したものです。ツマグロヒョウモンのとまっている花は、マリーゴールドのようです。

ツマグロヒョウモンは、有毒のチョウ・カバマダラに擬態しているとされ、優雅にひらひらと舞う飛び方も同種に似ているそうです。

ただしカバマダラは日本では迷蝶であり、まれに飛来して偶発的に繁殖するだけで、日本国内においては擬態のモデル種と常に一緒に見られる場所はなく、擬態として機能していない可能性があるとのことです。

しかし、先月、我孫子市中峠の水田でカバマダラが観られたようなので、今では、擬態の効果は、あるのかもしれません。


ヒョウモン類は、気温が低い山地に住んでいるのが普通だそうですが、ツマグロヒョウモンだけは、暖かいところを好むヒョウモン蝶のようです。

地球温暖化や、人による環境変化が、生き物の生態系に大きな影響を与えていそうですね。



ギンボシヒョウモン(撮影地:白樺峠)

ツマグロヒョウモン(撮影地:我孫子市手賀沼漁協前)

ツマグロヒョウモン(撮影地:千葉県立房総のむら