年の瀬もいよいよ押し詰まって、もうクリスマスとお正月を指折り数える日にちになりました。冬至も終わり、日短かの日々が続いています。
昼を過ぎると陽はすぐに西日となり、斜めから光が指し始めます。そんな時、ひょっこりとヤマガラが現れました。いつのまにか目の前の木の枝にとまっています。
賢くて、「芸をする鳥」として知られるヤマガラは、千年以上の飼育の歴史があるそうです。それだけに、突然現れると、懐かしい友に会ったような気がします。
以前は、縁日で、「小銭を受け取って賽銭箱(さいせんばこ)にいれ、「おみくじ」をひいてくれるヤマガラ」を見ることもできましたが、法律で飼育の制限が規制され、江戸時代にあった多くのヤマガラの芸の文化が失われてしまいました。
ヤマガラのつがいの愛情は深く、どちらかが死ぬまで連れ添うそうです。
ヤマガラは、何か言いたげな様子でしたが、そのうちに姿が消えました。
歳末でヤマガラも忙しいのでしょうね。
「 松の葉の しげみにあかく 入日さし
松かさに似て 山雀(やまがら)の啼(な)く 」 (若山牧水 「路上」より)