なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

シャッター音に驚くカワセミ

早朝、手賀沼に係っている、漁業用桟橋(ぎょぎょうようさんばし)の鉄パイプに、水辺の宝石、カワセミがフワッとやってきました。

ここから下にいる魚を狙おうとしています。

カワセミブルーの羽が朝日を浴びて翡翠色(ひすいいろ)に輝いています。獲物を狙う鋭い目も光っています。緊張があたりの空気を引き締めているように感じます。

カワセミは、私のいる場所から数メートルも離れていません。私に気付いていないようです。

私の押したシャッター音が、あたりの静寂を破りました。

カワセミは、驚いてこちらを振り返り、目がキラリと光りました。

俊敏なカワセミは、青い糸をひくような光線になって、桟橋の下をかすめて飛び去っていきました。

桟橋の下にいつも休んでいるシナガチョウが、何事もなかったかのように、スィーと通り過ぎて、のんびりした朝の手賀沼に戻りました。




「はつきりと 翡翠色に とびにけり」     (中村 草田男)