なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

ホバリングして魚を狙うカワセミ

大雪の後の昼下がり、手賀沼付近の池の木にカワセミがやってきました。オスのカワセミです。

カワセミは、クチバシの上下が黒いのが雄で、下クチバシが赤いのが雌です。

見事に魚をしとめました。割に大きな魚です。アッとゆう間に呑み込んでしまいました。

お腹がへっているのか、すぐに戻ってきて、木の枝から再挑戦するようです。

下の水面を見つめていますが、なかなか飛び込みません。風が強く、カワセミの身体が枝ごと揺れています。カワセミは、その都度、体制を立て直して水面をみつめます。強風に耐え、カワセミも懸命に頑張っています。

長い時間みつめていましたが、やっと動いたと思いきや、空中でホバリングして、下の魚を狙います。

ホバリングしながら、滞空して魚を狙っていましたが、ついに、あきらめたようで、横を向いてしまいました。

木の上の方に飛んで高い枝にとまりましたが、すぐに飛び去ってしまいました。

他の場所に移動したようです。

カワセミホバリング姿も、小さな赤い足が見えて、とてもチャーミングですね。



カワセミに「翡翠(ひすい)」という名が冠されたのは、400年〜500年前の室町時代と言われています。宝石よりも先に名付けられたそうです。つまり、宝石のほうが、「カワセミの羽に似た美しい宝石」ということでつけられたようです。

このカワセミの美しいコバルト・ブルーは、羽の色素による発色ではなく羽毛表面の微細な構造がつくる「構造色」であることが知られています。そのため、背から翼・尾にかけて光線のぐあいや角度によって青にも緑にも輝く所以(ゆえん)です。新幹線や車のカワセミ・ブルーは、カワセミの羽の構造色を研究して作られているとのことです。

カワセミは、古くは「そび」と呼ばれ、それが「しょび」に変化し、さらに「しょうびん」に変わったとされています。また「そび」は。「せみ」にも変化して、川のほとりで見られる鳥なので、「かわしょうびん」や「かわせみ」になったそうです。




「青淵に 翡翠一点 
        かくれなし」 ( 川端 茅舎)