大雪の後の昼下がり、手賀沼付近の池の木にカワセミがやってきました。オスのカワセミです。
カワセミは、クチバシの上下が黒いのが雄で、下クチバシが赤いのが雌です。
見事に魚をしとめました。割に大きな魚です。アッとゆう間に呑み込んでしまいました。
お腹がへっているのか、すぐに戻ってきて、木の枝から再挑戦するようです。
下の水面を見つめていますが、なかなか飛び込みません。風が強く、カワセミの身体が枝ごと揺れています。カワセミは、その都度、体制を立て直して水面をみつめます。強風に耐え、カワセミも懸命に頑張っています。
長い時間みつめていましたが、やっと動いたと思いきや、空中でホバリングして、下の魚を狙います。
ホバリングしながら、滞空して魚を狙っていましたが、ついに、あきらめたようで、横を向いてしまいました。
木の上の方に飛んで高い枝にとまりましたが、すぐに飛び去ってしまいました。
他の場所に移動したようです。
カワセミのホバリング姿も、小さな赤い足が見えて、とてもチャーミングですね。
カワセミに「翡翠(ひすい)」という名が冠されたのは、400年〜500年前の室町時代と言われています。宝石よりも先に名付けられたそうです。つまり、宝石のほうが、「カワセミの羽に似た美しい宝石」ということでつけられたようです。
このカワセミの美しいコバルト・ブルーは、羽の色素による発色ではなく羽毛表面の微細な構造がつくる「構造色」であることが知られています。そのため、背から翼・尾にかけて光線のぐあいや角度によって青にも緑にも輝く所以(ゆえん)です。新幹線や車のカワセミ・ブルーは、カワセミの羽の構造色を研究して作られているとのことです。
カワセミは、古くは「そび」と呼ばれ、それが「しょび」に変化し、さらに「しょうびん」に変わったとされています。また「そび」は。「せみ」にも変化して、川のほとりで見られる鳥なので、「かわしょうびん」や「かわせみ」になったそうです。
「青淵に 翡翠一点
かくれなし」 ( 川端 茅舎)