なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

田んぼのキョウジョシギと干潟のキョウジョシギ

♪早苗(さなえ)植えわたす、夏は来ぬ!

印西市発作地区(いんざいしほっさくちく)の田んぼの上をそよ風が吹き抜けていきます。

五月晴(さつきば)れの青空の下、田植え後の畦(あぜ)に12〜13羽のキョウジョシギがいました。

畦を歩きながら頭を振ってクチバシで土を掘り返して虫を食べようとしています。

田んぼに入ろうとしているキョウジョシギもいます。そこで水生昆虫などを食べようとしているのでしょうか?

キョウジョシギは全長22cmでスズメよりずっと大きくムクドリより小さいシギです。
シギの中では短い足(赤橙色)をしています。

シギのわりにクチバシが短く、体形はシギよりチドリに似ています。

キョウジョシギ(京女鷸)の夏羽は白・黒・茶色の模様(もよう)があり、艶(あで)やかな京都の女性が着る衣裳のようの羽なので「京女(キョウジョ)」シギになったといわれています(鳴き声からとの説もあるようです)。

田んぼだけでなく干潟(ひがた)などにも渡来(とらい)して、上に、ややそりかえったくちばしで海草や小石を掘りかえし、中からとび出す虫などを食べているようです。

生きている二枚貝(にまいがい)の貝殻(かいがら)を簡単にこじあける裏技(うらわざ)も得意のようです。

春と秋に日本を通過していきますが、春と秋で渡りのルートが違っているようで、秋よりも春に多く渡っていくそうです。


先日(5月15日)、谷津干潟にも30羽くらいのキョウジョシギの群れが飛んできて、二枚貝の残骸(ざんがい)の殻(から)の敷(し)き詰(つ)められた場所の上に飛び降りました。

キョウジョシギは、この貝殻(かいがら)の残骸を頭を振ってクチバシで跳(は)ね飛(と)ばし、生きている二枚貝を見つけ出して食べる目論見(もくろみ)のようです。

なかなか賢(かしこ)いキョウジョシギですね。

最後の2枚の写真は、谷津干潟で撮った干潟の二枚貝の殻(から)の上に飛び降りるキョウジョシギの写真です。



5月18日に印西市発作の田んぼで撮影したキョウジョシギ


5月15日に谷津干潟で撮影したキョウジョシギ