なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

ヒナたちを誘導するオオバンのお母さん

朝、梅雨(つゆ)の雨はあがったけれど、なお雲が立ち込めて、すぐにでも雨が降りそうな薄暗い手賀沼。午後から雨の予報ですが、いやな予感がしています。


手賀沼の葦原(よしはら)で水しぶきがあがっています。


あれっ! 小さな黒っぽい水鳥が葦(よし)の中から出てきました。


オオバンの子供です。


葦原(よしはら)で遊んでいたのかもしれません。



実(じつ)は、手賀沼(てがぬま)で、いつでも見られるオオバンは、昭和63年12月1日制定された我孫子市の「市の鳥」なんだそうです。



以下に「我孫子市鳥の博物館」のホームページに紹介されているオオバンの説明の一部分を引用させていただきます。



オオバンは、我孫子市の自然のシンボルである手賀沼で一年中みられる水鳥です。

日本国内では、おもに北海道と本州中部以北の湖や沼や池の一部で繁殖することが知られています。全身黒色の鳥ですが、くちばしから額にかけての白い部分(額板=がくばん)が特徴です。

オオバンの足の指には、木の葉のようなみずかきがあり、泳いだり潜ったりすることが得意です。水に浮かぶ姿は、カモの仲間によくにていますが、実はバンやクイナと同じツルの仲間なのです。

手賀沼でのオオバンのくらし

オオバン手賀沼で一年中くらしています。4月から9月までが子育ての時期です。番(つがい)ごとになわばりをつくり、ヨシ原の水ぎわに、枯れた茎や葉を積み重ねて浮き巣をつくります。なわばりをつくる時には、隣の番(つがい)と激しく戦うこともあります。 巣づくりを終えると4〜7個の卵を産みます。オス、メス交替で21日間卵をあたため、ヒナが孵化します。巣づくりの途中や卵をあたためている途中に、強風が吹き、水面が波立つと、その力で巣が壊れてしまうことがあります。また、卵をねらうカラスやアオダイショウもオオバンの天敵です。そのたびに、オオバンは巣づくりからやり直します。・・・(これ以降の説明は省略)」



参考ー以前撮影した手賀沼オオバンの成鳥



ここのオオバンは2羽育(そだ)っているようです。


オオバンのヒナを一羽見つけて撮影していたら、もう一羽のヒナが現れました。

2羽は仲良くこちらの岸辺に近づいてきます。

と、その時、オオバンの親があわてて葦から出てきました。

チョット目を離したら、いたずら好きな子供たちが勝手な行動をし始めたので、心配して出てきたようです。

この親は多分お母さんなのでしょう。

お母さんは優しそうなまなざし?で2羽のヒナを葭原(よしはら)に誘導していきました。

その後、少し待っていましたが、もう2羽は出てきませんでした。

2羽は天敵に負けないで育ってほしいものですね。



でもオオバンの子供は、「バン」の子供のように見えますね。

だってクチバシが赤いんですもの!






「渉(かちわたる) 鷭(ばん)の浮かべて 行きにけり」

                    川端茅舎(かわばたぼうしゃ)








(注)オオバンとバンは昔は両方とも 鷭(ばん)と呼び、江戸時代にはオオバンを大鷭、バンを小鷭といって大小を区別していたそうです。



参考ー以前撮影した手賀沼のバンです。








あれっ!

      案の定(あんのじょう)雨が降ってきましたよ!

      「泣かねぇ〜、泣かねぇ〜 心の中じゃ」






以下の写真は、2014年6月9日撮影のオオバンの親子です。