利根川中流域の葭原でオオヨシキリがしきりにとびまわつています。
よく見ると同じ茂みに入っていきます。
何をしているのかと思って撮影してみたらクチバシに枯れ草をくわえています。
オオヨシキリが巣作り用の材料を運び込んでいるようです。
オオヨシキリの産卵期は、5〜8月なので、このオオヨシキりもここで産卵用の巣を作ろうとしているのでしょう。
巣はヨシ原などの中央部よりは、水際や水路、道路などに近い場所に作られることが多そうで、密生した数本の茎の間にとりつけます。
地上からの高さは約1 mのため、上からは見えません。
枯草、細茎、穂、糸くずなどで、しっかりした深い巣を作り、内部に細根、細茎、穂などを敷き詰めます。
産む卵数は4〜5個で、大きさは16〜22 mmくらいで、抱卵日数は12〜14日だそうです。
巣立ちまでの日数は約14日とのことです。
近くでカッコウの鳴き声が聞こえます。
カッコウに托卵(たくらん)されないよう願うばかりです。
また、カッコウが鳴きました。
ベートーヴェンの「田園」交響曲(第6番)でも、他の小鳥たちの声と一緒にカッコウの鳴き声が聞こえます。
この交響曲の第2楽章「小川のほとりの情景」では、小川が静かに流れる情景を暗示する第1主題で始まり楽章を通して小川のせせらぎの音が弦楽合奏で奏でられ、終結部ではフルートでナイチンゲール、オーボエでうずら、クラリネットでカッコウを真似た音が演奏されます。
カッコウの声は、6月の田園ののどかな光景のようにみえますが、オオヨシキリたちの托卵対象の鳥たちにとっては、のどかな声には、きこえないのかもしれません。