森の中にあるイヌザンショウの木に黒い実がいっぱいついています。
ここのイヌザンショウの木は毎年10月ごろ熟れて黒い実をつけます。
この実が熟すころ、この実が大好きなメジロやキビタキなどの小鳥たちが食べにやってきます。
この小鳥たちの秋の「ごちそう」なのでしょうね。
キビタキは、夏鳥で、夏に山地で繁殖し春(4月5月)と秋「9月10月)に平地を通過します。
秋の今は、越冬のために南方の暖地に移動する束の間の大切なひと時なのです。
キビタキたちは、ここで羽を休め、渡海の準備の栄養をつけて。旅立とうとしています。
キビタキは、昆虫やクモ類なども食べるようですが、木の実も好んで食べるようです。
今日は、キビタキのオスとメスがこの実を食べにやってきていました。
キビタキのオスはとても目立つので、普段は警戒心が強く、あまり人目につくところには出てこないのですが、今の時期はそんなことも言っていられないのかもしれません。
最初は、キビタキのオスもコソコソしていましたが、そのうち、食べることに夢中になり、身をさらして、イヌザンショウの黒い実をついばんで、得意そうに食べていました。
その後、ちょっとひかえめにキビタキのメスもやってきました。
このキビタキのメスも警戒しているのか、ホバリングしながら、とても器用に黒い実を口にくわえ、すぐに、木の茂みに逃げ込んでしまいました。
この木の周りにもいくつかのイヌザンショウの木があるので、この木の周りをキビタキたちは飛び跳ねながら楽しそうに採食していました。
このキビタキたちも「いい旅」をして、また、「来年も元気な姿をみせてくれる」よう祈っています!
「秋の小鳥 はらはらと
枝に飛び移る」
(正岡子規)