なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

新春のヨシガモ

新春1月4日は、天気予報では、朝から晴れのはずでしたが、この池に来た時はまだどんより曇っていました。このヨシガモを撮影した後で天気は回復して上天気になったのですが・・・。

実は、ヨシガモを撮影する条件は晴れでオスの頭に光があたって目が光り、茶色と緑の頭が輝くのがベストなので、天気予報の好条件を期待したのですが今回はやむをえません。

ヨシガモは寝ている時も多く頭を羽の中に隠してしまうと絵になりません。

今回も、せっかく発見したものの、ヨシガモは寝てばかりいて、なかなか顔をあげてくれません。夜間、イネ科の種子や水草などを採餌するので昼間は寝ていることが多いのです。

ところが、池の端まで歩いてみると、奥の方のヨシガモは、起きていてオスもメスも泳いでいました。

ラッキーです。

ヨシガモ(葦鴨/葭鴨)は体長48cmくらいの中型の淡水ガモでオスはナポレオンの帽子をかぶっているような大変美しいカモです。とても容姿がよいカモということでヨシガモと名付けられたそうです。

この池には、オスもメスもかなりの数がいるようですが、他のカモと混っているのでどれくらいいるのか不明です。

ヨシガモは人影に気づくと、すぐに池の奥の暗い場所に移動してしまうのですが、今回は逃げこまれる前に撮影することができました。それでも2〜3羽のヨシガモには逃げられてしまいましたが、少しは残っていてくれたので、まあ、ヨシガモの撮影で吉凶を占えば、今年の前途は中吉なのでしょうね!



(原文)

「葦鴨之 多集池水 雖溢 儲溝方尓 吾将越八方」 (万葉集 読人しらず)

(読み下し文)

葦鴨(あしかも)の多集(すだ)く池水溢(はふ)るとも儲溝(まけみぞ)の方(へ)に吾(わ)れ越えめやも

(意訳)

ヨシガモが騒いで池の水があふれても私は最初から掘られた溝をとび超えることもできません(心変わりはしませんよ)