なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

九十九里海岸のハマシギの群れ

外房(そとぼう)は太平洋の外洋(がいよう)なので黒潮(くろしお)の荒波がドドドドーと音を立てて押し寄せます。

冬の北風も強くビュービューと吹きすさびます。

その波打ち際の砂浜の上でハマシギの群れが荒波の描く曲線に沿って移動しながら採食して行きます。

寄せては返す波また波その都度(つど)ハマシギはその波に合わせて移動します。

邪魔する波を避け(さけ)曲芸(きょくげい)のように舞いながら行うその仕草(しぐさ)はまさに名優(めいゆう)そのものです。

九十九里海岸(くじゅうくりかいがん)の真冬の厳しい景色を舞台にハマシギの舞(まい)が続いています。

ハマシギは、春夏に通過する旅鳥と秋に渡来してそのまま日本で冬を越す冬鳥とがいます。
ハマシギは、環境省レッドリスト2014では、準絶滅危惧種(NT)に指定されています。

いつも群れで見かける越冬しているこのハマシギは、ロシア極東北部で繁殖する亜種ハマシギとのことで、個体数は比較的大きいが減少傾向にあるそうです。

いつも群れで見ているので、世界的に見て減少しているとしても、実感はないのですが、九十九里海岸などの冬の厳しい環境の中を必死で生きている姿を見ると「頑張って!」と応援したくなりますね。