なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

舞い降りる夏羽のユリカモメ


「すみだ川の渡りにこそありと聞(きき)しかど、みやこどりといふ鳥のはしとあしと赤きは、 この浦(うら)にもありけり」

( 阿仏尼 「十六夜日記」(いざよいにっき))


注)みやこどり:阿仏尼(あぶつに)は、在原業平(ありはらなりひら)の「伊勢物語(いせものがたり)」で詠(よ)まれた歌

「名にし負(お)はば いざ言問(ことと)はむ 都鳥(みやこどり)
わが思ふ人は ありやなしやと」

を念頭に書いているので「みやこどり」はユリカモメと考えられます。



4月3日、久しぶりに谷津干潟(やづひがた)に行きました。風の強いあいにくの曇り空の天気です。

それでも、帰り支度(かえりじたく)のユリカモメの大群が干潟で食餌(しょくじ)しています。

気の早いユリカモメは、頭が黒くなっていて、もう夏羽です。
夏羽に移行中の頭部が黒白のまだら模様のユリカモメもいます。
まだ、大半のユリカモメは、頭の白い冬羽のユリカモメです。

この日は大潮なので、干潟が広範囲に広がっていました。

岸から遠くにいたユリカモメたちも干潮から満潮に移行する過程で干潟がどんどん水没するため、海水に追い出されて、その場所から飛び立ち、岸辺近くに一斉に舞い降りました。

その中に頭の黒い夏羽のユリカモメも混じっています。

その夏羽のユリカモメが舞い降りるのを撮影してみました。





キヤノンEOS 7D Mark II+ タムロンSP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USDで手持ち撮影