なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

空蝉とアブラゼミ

「空蝉(うつせみ)の からは木ごとに とどむれど
          たまのゆくへを 見ぬぞかなしき」  (古今和歌集 詠み人知らず)


(意訳)

セミの抜け殻の体は木々に残っているけれど、魂(たましい)の行方(ゆくえ)をみることができないのは悲しいことです。


手賀沼遊歩道の木にアブラゼミとその空蝉が並んでいました。

土の中での幼虫を守る鎧(よろい)を脱げ捨てた空蝉と羽化した後の成虫のアブラぜミと並んでいるのは面白いものですね。

空蝉とその行方の「アブラゼミ成虫」の対比を見ると無常を強く感じます。

夏も本格的になってきました。

この写真は午前中に撮影したので、アブラゼミは鳴いていませんでしたが、午後になると多分、激しく鳴いていると思います。

もう、蝉時雨(せみしぐれ)の聞こえる時期なのでしょうね!


「閑(しず)かさや 岩にしみいる 蝉の声」    (松雄芭蕉