なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

青い毬栗(いがぐり)

畑の片隅(かたすみ)に小さな木が立っています。

この畑の横の道をよく通るのですが、普段、この木を気にしたことはありません。

でも、今回、青い毬栗(いがぐり)がたわわに実のっているのを見て、栗の木だったと気付きました。

小さな木にもかかわらず、枝枝に毬栗をいっぱいつけています。

秋が訪れた時、この木は、にわかに注目されるのです。

あまりにたくさん実をつけたためか、青いまま地面に落ちている毬栗もあります。


青い毬栗を見ると、もう秋なんだなぁ〜としみじみ感じてしまいます。



「行(ゆく)あきや 手をひろげたる 栗のいが」      (松尾芭蕉


       碧梧桐深大寺の栗を携へ来る

「いがながら 栗くれる人の 誠哉(まことかな)」     (正岡子規


枯野の旅      (若山牧水


  乾きたる
  落葉のなかに栗の実の
  混じりたる
  朽葉がしたに橡の実を
  とりどりに
  拾ふともなく拾ひもちて
  今日の山路を越えて来ぬ

  長かりしけふの山路
  楽しかりしけふの山路
  残りたる紅葉は照りて
  餌に餓うる鷹もぞ啼きし

  上野の草津の湯より
  澤渡の湯に越ゆる路
  名も寂し暮坂峠