なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

手賀沼・沼南のモズ

10月10日夕方、手賀沼・沼南付近のヒドリ橋で「キチ・キチ・キチ」と「モズの高鳴き」が聞こえました。

あたりを探してみると、木のてっぺんでモズのオスが鳴いています。

いつもの夕方より雲も厚く垂れ込んで薄暗くなっています。

カメラを構えてシャッターを押すと、シャッター音に驚いたモズは、あたりを見回し、こちらに気づたとたん飛び去ってしまいました。

明日は、朝から雨のようです。


「われありと 思ふ鵙啼(もずな)き 過ぐるたび」    (山口誓子









喫茶去:モズの浮気の研究


10月10日、「我孫子市鳥の博物館」で山階鳥類研究所の浅井芝樹・自然誌研究室研究員の「ウグイスの亜種の謎について DNAで調べたら」というお話をうかがいました。

最近は、長年の経験に基づく分類のほかに、DNAの塩基配列を比較することで同定の困難な種でも判定できるようになっているようです。

そこで、「鳥をDNAで調べる」ことに興味をもったので、ためしに、今日、見かけたモズについて。インターネットで「モズ DNA」で検索してみたら面白いお話があったので、以下に概略を記述してみます。

モズは「非常に強固に一夫一妻を守っている」と思われていますが、国立科学博物館の西海 功博士によれば、DNAによる親子判定の技術を使って調べてみたら、10%の雛(ひな)が「つがい外の子」であることがわかったそうです。

その説明の中に、モズの親(オスメス)と3羽のヒナのDNAフィンガープリント法による親子判定のパターンの事例が掲載されていて、3羽のうちの1羽だけが、このつがいの子供であることが、素人でも、はっきりわかります。

私たちはモズの親子が共同して「かいがいしく子育てをしている」のを見ると、全部のヒナがこの夫婦の子供と思っていたのですが、それほど単純ではなさそうです。

モズのメスは少しでも有力なオスにめぐりあえるよう努力しているのでしょうね。