なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

手賀沼の魚「ワタカ」を捕らえて飲み込むコサギ

手賀沼公園でユリカモメを撮影していたら。すぐ近くにコサギが飛んできて、手賀沼の岸辺に降り立ちました。

コサギは歩きながら水面を見つめています。

魚が見えているようで、その動きにあわせてコサギも右に左に移動して狙っています。

見事魚を捕らえたので、その直後から撮影しました。

撮影後カメラの液晶で捕らえた魚を確認してみると、とても綺麗な魚です。

私は、この魚の名前が全然分かりませんでした。

そこで、たまたま私の隣にいた野鳥ウォッチャーであり手賀沼の生物に詳しい大先輩K氏にカメラの液晶に映っている魚を見てもらいました。

すると、K氏は「手賀沼でよく釣れる魚で・・・」と言いながら思い出そうと苦労しています。

その時は思い出していただけなかったのですが、家に帰ってみるとK氏からメールがあり

コサギが見事に捕らえた魚はコイ科のワタカではないかと思います。

 手賀沼で魚捕りをすると時々捕れます。」

とのご返事をいただきました。

K氏は、かってはシギの名前もよく教えていただきましたし、今回もわざわざ魚の名前も教えていただき先輩とはありがたいものだとつくづく感じいりました。

私も保育社の図鑑「川と湖の魚1」の123頁の写真を見てみるとそっくりなので、コサギがくわえた魚は、ワタカだろうと思います。

その図鑑の125頁の「ワタカ」の説明を以下に抜粋してみますと、

「日本在来種としては、唯一の草食魚である。琵琶湖では1年を通じて沿岸や内湖に生息している。
・・・(中略)・・・

琵琶湖淀川水系が唯一の天然分布域である。ただし、奈良市猿沢池・鏡池や天理市の永久寺池へはかなり古く移入されたらしい。島根県宍道湖には、1948年に放流され繁殖しているほか、関東平野を始め各地の川や池に移入されている。」

とのことです。

現在、琵琶湖ではワタカは激減しているようで環境省レッドリストの絶滅危惧IA類(CR) に指定されています。

でも、ワタカは琵琶湖以外、例えば手賀沼公園の水辺のような場所では、コサギが簡単に捕まえられるほど沢山いるようなので、それほど深刻ではないのかもしれません。

さて、コサギは、尻尾のほうをくわえていたので、苦労しながら魚の頭を口元に移動させ飲み込んでしまいました。

飲み込んだコサギは、食道を通過させるのに時間がかかるのか?その場に佇んでいましたが、そのうち動き出し魚を飲み込んだまま飛び去っていきました。