手賀沼公園にいるコブハクチョウの中に今年生まれた6羽の子供のコブハクチョウたちもいて、彼らはボート乗り場の縁の下やそのまわりの岸辺をねぐらにしています。
朝起きるとこの子供のコブハクチョウたちは、その付近の草などを食べていますが、そのうち一斉に手賀沼の沖に飛び立っていきます。
その時の羽ばたく音はすざまじく、まるで、飛行機が飛び立つような迫力を感じます。
今年生まれたコブハクチョウも、もう成鳥近くに大きくなっていて体重がとても重いので長い助走距離が必要です。
手賀沼の沖に出るまで長い間ずっと助走して行きます。
はばたく音が遠ざかるにつれてコブハクチョウの姿も小さくなっていきます。
この群れはしばらく他所で採食した後また公園に戻ってきます。
毎朝、大きなコブハクチョウの群れが水しぶきを上げて飛び立っていく姿は、とても見事な眺めです。
「磯の崎漕ぎ廻(た)み行けば近江(あふみ)の海
八十(やそ)の港に鵠(くぐひ)さはに鳴く」
(高市黒人 古事記 巻三−二七三)
注)鵠(くぐい)古語でハクチョウのこと
意訳:磯の崎を船で巡っていくと、近江の海に注ぐ川の河口ごとにハクチョウが群れて鳴き騒いでいます