なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

新春に手賀沼上空を舞うノスリ

手賀沼からのお年玉はミコアイサ雄だけではありませんでした。

手賀沼周辺の里山から農耕地の上空に里山の鷹ノスリが現れました。

初夢で、見られなかった鷹が眼前に現れました。

ノスリはゆっくり羽ばたき帆翔しながら旋回してこちらに近づいてきました。

下を注視しながら野鼠などの獲物をさがしているようです。

日本では、「くそとび」とか「まぐそだか」などと蔑視され「鷹狩りに」に使えない鷹と馬鹿にされているノスリですが、決して「鷹狩り」に使えない鷹ではなく、ショートウィングのオオタカなどとともにブロードウィングのハリス・ホーク(ヨーロッパ・ノスリ)やノスリも「鷹狩り」につかえるそうです。

日本の猛禽愛好家は、手からオオタカが鷹狩りするのと同様な方法でハリス・ホークを訓練し成果をあげているとのことです。

時にはノスリオオタカの獲物を横取りしたりするそうで、雛がオオタカに狙われる夏鳥の「里の鷹」サシバは、ノスリの巣の近くに営巣することも知られていて、ノスリサシバの用心棒にもなっているそうです。

ノスリは鼠やモグラだけしか捕れない鷹ではないようです。私は以前この付近でノスリがハトを食べているのを目撃しています。

ノスリは、弱くて小さい鳥には無関心なのですが、強いオオタカや時には自分より大きな鷲にも挑戦する激しい性格も持っている勇敢な鷹のようです。

食物連鎖の頂点の鷹が大空を悠然と舞う姿は、とても見ごたえがあります。

正月に鷹が見れるとは、歌舞伎(かぶき)の三人吉三廓初買(さんにんきちさくるわのはつがい)という演目中のセリフのように「こいつぁは春から縁起がいいわい!」



「 雲海や 鷹のまひたる 嶺ひとつ 」 水原秋櫻子