なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

銚子漁港付近のハシボソミズナギドリ

最近、いつもあまり見かけない場所で、夏鳥の集団や、さらに北上する旅鳥の集団を見かけるようになってきました。

最長距離の渡りをする鳥の一つとして知られているハシボソミズナギドリもその典型的な旅の鳥の事例かもしれません。

ハシボソミズナギドリの繁殖地はオーストラリア南東部からタスマニアの近郊の島々とのことで9月〜4月頃、子育てをおこない、日本には5月〜8月頃、餌を求めて大群が日本近海に現れ北上するそうです。

6月1日、銚子漁港付近のあちこちで黒っぽい鳥の集団を見かけました。

最初は、ウミネコの幼鳥かと思っていたのですが、そうではなくハシボソミズナギドリのようです。

ハシボソミズナギドリの繁殖期は南半球だそうで、非繁殖期は北極海あたりまで北上する場合もあるそうで,その移動距離は約32,000kmもの距離を渡るそうです。

日本の近海で見られる大半のハシボソミズナギドリは黒潮の暖流沿いに飛来する幼鳥のようで、成鳥は寒流の最短コースを飛ぶため日本付近には立ち寄らず一気に北極海に行くようです。

幼鳥の渡りのコースの距離が長いため、不幸にも渡りに疲れた大量のハシボソミズナギドリが漂着することも時々あるようです。

今、銚子周辺で見られるハシボソミズナギドリは、長い距離を旅して、なんとかたどり着いた鳥たちのようです。

この岸辺で集団で休んでいたハシボソミズナギドリは、人が近づくと、岸から遠ざかったり、あたりを飛び回ったりしながら、さらに北上する英気を養っているようでした。