上記写真は、キヤノン望遠ズームレンズEF100-400mmF4.5-5.6L IS USMをCanon EOS 7D Mark II に装着して手持ち撮影しました。
秋の陽射しをあびて飛んでいたシオカラトンボは、地面に着地しました。
古来、わが国は、秋津島(あきつしま)と呼ばれ、トンボがいっぱいいる「トンボの島」だったそうです。 「日本書紀」に大日本豊秋津洲(おおやまととよあきつしま)、「古事記」には大倭豊秋津島(おおやまととよあきつしま)とあるようです。 トンボは、昔、秋津(アキツ、アキヅ)と呼ばれてきたようです。 アキツのツは、言葉をつなぐ接続詞なので「秋の~」という意味になり「~」は虫なので、秋津虫(アキツムシ=秋の虫)となり、トンボのことを意味しています。 秋は収穫(しゅうかく)の秋であり、その頃、たくさんのトンボが山から田んぼに下りてきて、田んぼの上を飛び回り、害虫を自分の体重ほど大量に食べてくれます。 トンボの攻撃力は強力であの獰猛(どうもう)なスズメバチでも食べてしまうほどだそうです。 最近のスズメバチ騒動(そうどう)の増加は捕食者(ほしょくしゃ)であるトンボの減少も関係しているのかもしれません。 したがって、トンボは、害虫を退治(たいじ)してくれて、豊穣(ほうじょう)の秋を実現してくれる「秋の虫」であり、豊穣の国である日本を「秋津島(あきつしま)」と呼んだようです。
現在、田んぼの土地改良などや工業用地転換。住宅用地転換などによって、日本は経済大国になっていますが、生物多様性(せいぶつたようせい)を犠牲(ぎせい)にして成り立っているのかも知れません。
この都市公園の川辺のスペースも、トンボたちにとっては今では貴重な「楽園」となっているようです。
たくさんのシオカラトンボが、川面を群れ飛んでいます。
シオカラトンボのメスは、ムギワラトンボなので、この近くにいるはずですが、チョット見ただけなので、見つけられませんでした。
トンボたちが楽しげに飛んでいるのを見ていると、何かほのぼのとした気分になりましたが、すこし「さびしさ」も感じました。
「遠山が 目玉にうつる とんぼかな」 (小林一茶)