「行きずりの 小松が中に 鳴きうつる
鶲(ひたき)見いでゝ ひそかにあゆむ」
(木下利玄 「紅玉」)
「大寒」をとうに過ぎて、もうすぐ「節分」を迎える寒い時期なのに、低気圧に向かって流れ来る暖気によって春を思わせる日が続いています。
そんな暖かい午後の井頭公園の森の中の木陰に鎮座している朽ち果てそうな切り株にジョウビタキのメスがとまっていました。
一般に人懐こいジョウビタキですが、このジョウビタキは。切り株の上で尾っぽを上下してこちらを見ています。
ほの暗い木陰に、あたかもオレンジ色の花が咲いているようにも見えます。
逃げないジョウビタキは、とうもエサをねだっているようです。
時々この場所にくるカメラマンなどがエサをあげているのかもしれません。
せっせと撮影していると、エサをもらえないと思ったのか、切り株の上の木の枝に飛び移り、もの欲しげに、こちらを見ています。
ジョウビタキは、少しその場所にいましたが、諦めたのか飛び去っていきました。
クリクリ目のちょっと太った可愛いメスのジョウビタキでした。
「鶲(ひたき)とんで 色ひゞき逃げし 枯木かな 」 ( 原 石鼎 )
以下の写真はLEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.SをOLYMPUS OM-D E-M1 のボディに装着して35ミリ換算800ミリF6.3ズームとして手持ちで撮影してみました。