なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

手賀沼ハスの群生地

手賀沼にあるハス群生地が、今見ごろを迎えています。

毎年群生地の規模は大きくなり、今では手賀沼の30分の1、サッカー場約33個分にまで広がっています。

早朝に咲き、昼にはしぼんでしまうハス。また、1つの花の命はわずか4日だそう。

7月30日現在いっぱい開花しています。

泥の中から咲く蓮の花は、濁世(だくよ)のなかで清く生きることを連想させます。

仏教の代表的なお経(きょう)に「法華経(ほけきょう)」があります。

この法華経の正式名は「妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう)」といいます。

昔、インド語の「サッダルマ・プンダリーカ・スートラ」を仏教に精通した鳩摩羅什(くまらじゅう)が漢字に翻訳した時に サッダルマを妙法プンダリーカを蓮華 スートラを経と、訳したので「妙法蓮華経」として我が国に伝わったのです。

その中の 蓮華(れんげ)というのは、ハスの花です。

蓮華は、インド語では色によって名前が違い、例えば赤い蓮華は、パドマというそうですが、経題のプンダリーカというのは、白い蓮華つまり白蓮華(びゃくれんげ)をさす言葉だそうです。

蓮華は、泥土の中から咲き出ていながら、泥に染まらず清らかな美しい花を咲かせます。

したがって、蓮華の姿が、俗世の中で生活しながらも、その汚濁に染まることなく生きて衆生を救うという菩薩行(ぼさつぎょう)の理想を象徴していると考えられたのです。

法華経の第十五章の「従地涌出品(じゅうじゆじゅつほん)」に、「善く菩薩の道を学して世間の法に染まざること蓮華の水に在るが如し(よくぼさつのどうをがくしてせけんのほうにそまざることれんげのみずにあるがごとし)」と書かれています。

群生地のハスの花はピンクなので白蓮華ではありませんが、この花をみていると心が洗い清められるような清々(すがすが)しい気分になりますね。



以下の写真はPanasonic コンデジ ルミックス ブラック DMC-FZ150-K (LEICA DC VARIO-ELMARIT広角25mmでF2.8、望遠側600mm相当でF5.2レンズ搭載)で手持ち撮影しました。