上の写真は、EOS7Dマーク2にCANON EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMを装着して、手持撮影しました。
9月5日我孫子市民農園の農道の草に止まっているモンキチョウです。
農園を元気に飛びまわっていました。
喫茶去
ルネ・レイボヴィッツの芸術(13CD)
快速テンポのベートーヴェン全集や、大胆不敵な『禿山の一夜』で人気を博した指揮者、ルネ・レイボヴィッツのステレオ録音を集めたボックスがイギリスのスクリベンダム・レーベルから登場。
レイボヴィッツ[1913-1972]は幼い頃にヴァイオリンを学び、10代でシェーンベルクやヴェーベルンに作曲を師事、1933年にパリに移住してからは、ラヴェルに管弦楽法を、モントゥーに指揮方法を師事しますが、第二次大戦のため、指揮者としての活躍の場には恵まれず、作曲家、理論家、教育者としてまずキャリアをスタート。ヘンツェやブーレーズの師としても知られる人物ですが、本業はやはり指揮者。
今回、スクリベンダムでは、指揮者レイボヴィッツに光を当て、RCAやデッカのスタッフなどによるその鮮明なステレオ録音を、CD13枚分集めてボックスセットとしました。
入手困難なものも多かったので、このお買得ボックス化は歓迎されるところです。
【収録内容】
代表作でもあるロイヤル・フィルとのベートーヴェンの交響曲全集は、半世紀以上も前に、ベートーヴェンのメトロノーム記号を守って快速テンポで演奏したもので、その俊足なテンポ設定(第9のアダージョが12分28秒!)と、克明な各パートがつくりあげる明晰なテクスチュア構成は、ベートーヴェンの音楽から爽快で心地よい刺激成分を引き出しており、格別な楽しさをもたらしたものとしても有名でした。
マニアにはよく知られているRCA録音の『展覧会の絵』と『禿山の一夜』も聴きものです。『禿山の一夜』は、通常のリムスキー=コルサコフ版に大改変を加えた問題作で、昔から有名な存在。カットや楽器の変更、追加、極端なステレオ効果など、目立つ部分を数え上げるときりがありませんが、中でも最も大きなものはクライマックスでのウィンド・マシーンの登場と、コーダでの大胆過ぎる変更ぶりでしょう。
レイポヴィッツ指揮のベートーヴェン交響曲全集は、私のベートーヴェン交響曲全集の原点です。
私が、最初に購入したベートーヴェンの全集がレイポヴッツ指揮のLPでした。
当時のリーダーズ・ダイジェストで買いました。
リーダーズ・ダイジェストは、アメリカの会員制の通信販売会社(出版社)です。
リーダーズ・ダイジェスト社は、ステレオ初期に自社企画のクラシックLPも取り扱っており、数々の名盤を世に送り出したのは有名な話。
クラシックのLPを、高いステイタスを持つアイテムとして捉え、サウンド・クオリティを重視したリーダーズ・ダイジェスト社は、その制作を高音質で知られた米RCAに依頼したのです。
さらに、RCAは当時、英DECCAと提携関係にあったため、この録音のように、プロデューサーがRCAのチャールズ・ゲルハルト(ガーハート)、エンジニアがDECCAのケネス・E・ウィルキンスンというような夢の組み合わせが実現できたわけですが、実際、このコンビが達成したサウンド・クオリティには素晴らしいものがありました。
【収録情報】
ベートーヴェン
● 交響曲第1番ハ長調作品21
● 交響曲第2番ニ長調作品36
● 交響曲第3番変ホ長調作品55『英雄』
● 交響曲第4番変ロ長調作品60
● 交響曲第5番ハ短調作品67『運命』
● 交響曲第6番ヘ長調作品68『田園』
● 交響曲第7番イ長調作品92
● 交響曲第8番ヘ長調作品93
● 交響曲第9番ニ短調作品125『合唱』
インゲ・ボルク(S)
ルート・ジーヴェルト(A)
リチャード・ルイス(T)
ルートヴィヒ・ヴェーバー(Bs)
ビーチャム・コーラル・ソサエティ
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ルネ・レイボヴィッツ(指揮)
録音時期:1961年4~6月
録音場所:ロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホール
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
プロデューサー:チャールズ・ゲルハルト(ガーハート)(RCA)
エンジニア:ケネス・E・ウィルキンスン(DECCA)
このLPを擦りきれるほど毎日聴きました。
その後、数えきれないほどベートーヴェンの交響曲全集を買いました。
現在、100セット以上のCDは、あるはずです。
この次に買ったのは、トスカニーニのベートーヴェン交響曲全集(LP)でした。
どちらも高速の指揮です。
私のベートーヴェン演奏の基準は、この二つの全集だと思います。
この演奏を聴くと心が沸き立ちます。
また、いつ聴いてもわくわくします。
これからも何度も聴くと思っています。